喫煙するみつ武 若い子達にのまれて息苦しかった。
見た目は中学生でも中身は二十六歳。いくら体が若くともついていけなかった。
俺ももう若くないんだなぁ……。
武道は取り出した煙草を口に咥え火を付けた。気づきたくなかった事実に気づいてしまい、少なからずへこむ。
息苦しさから抜け出したくて、集会の終わった境内にひとり残った。敷地内には誰一人いないはずだ。夜も遅い為、参拝者も来ないだろう。仮に来たとしても、この時間この場所の喫煙所など近づかない。
武道は煙を少しずつ吸い、口内に溜め込む。煙草を口から離し、溜め込んだ煙を吐き出した。現代の武道が成人を迎えていてもこの体は中学生である。俗に言うふかすだけに留めた。ふかす行為でも毒ではあるが、今は見逃して欲しい。武道は思う。
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