汚れたいだけ「ぐっ……」
おなかを殴られたような強い痛みが身体中をめぐる。
じわりと涙が出てきた。泣いて、揺らぐ。
視界が歪んで頭が痛い。
俺はふらふらと立ち上がり廊下に出た。
床はフローリングのせいかひんやりしている。
「ぇっ…………っ」
えづいて、ばんとトイレのドアを開ける。物音とか乱暴とかそんなものにはかまってられなかった。
「っあ、あうう"ッ!……っは、はぁっ」
便器の蓋を開けてそのまま顔を中に近づける。
この美しくない行為をぱっととってしまうあたり限界をとっくのとうに越している気がする。
「っう、っげぇっ……っ!」
ぽたぽたと胃液らしい透明な糸が口から垂れる。喉奥が咄嗟にしまったように何も出てこない。
「っ、はぁ、はぁっ、はーっ、っあ…………」
2316