里指「・・・指揮官?」
定期メンテナンスを終え、宿舎へと戻った構造体の目の前には一人ソファで無防備に寝ている人間がいた。
青い影は戸惑いながら人間の元へと近づき、異常がないか確認をする
特に命を脅かすような異常があるわけではなくただ寝ているようだった。
すやすやと眠る指揮官の横へと起こさないようゆっくりと注意しながら座り、端末を開いてみるが
なんだか落ち着かなかった。
出会った当初よりも痩せてしまったその体は、傷と隈を付けている
自分たちを導いてきた指揮官。戦闘能力を僕達と比べてしまったら月とすっぽんのように差があるようなこの人が
側にいるだけで酷く安心する。
しかしその体は脆く、僕たちが力を入れて害を成せば直ぐに壊れてしまう程に小さい存在。
2009