12月16日 昼
記録指針(ログポース)の指し示す先を辿る航海において、到着した島が必ずしも人の住む島とは限らない。危険動物が襲ってこない、屋根のある揺れない寝床のある文明的な港や街のある島に上陸できると、ナミとウソップが大いに喜ぶ一方で、未知の冒険要素は少なくなるため、ルフィは少し物足りない顔をする。
昼過ぎに到着した島はナミとウソップの喜ぶ島の方で、船をとめると意気揚々と宿に向かった。女二人はツインルームで優雅に眠ることができるものの、男達には全員まとめて入れる大部屋分の宿代しか与えられないため広々とはいかないのだが、普段ハンモックで眠っていることを考えれば、柔らかい布団の上で手足を伸ばして眠れるだけ幸福だった。
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