宗斎メモ①「愛されること」に初めて触れた宗次郎と、どうしても想い人を重ねてしまう斎藤さん
あの視線は自分に向けられたものではないとわかっている。けれども傲岸不遜な狼が時折自分にだけ見せる、相手を愛おしむような、慈愛に満ちた視線がひどく心地よく、忘れ難いものだった。
あんな目を向けられるのは初めてだったから。
最初にコイツを見た時は、目を疑った。
彼はもういないと知っている。目の前の青年は、彼ではない別の人間だとわかっている。なのにそんな現実に気付かないふりをして、今は、今だけはと、青年に彼の幻影を求めてしまうのだ。
でも宗が斎に志々雄を、斎が宗に沖田くんをそれぞれ重ねてしまう傷の舐め合い宗斎も良いと思います。志の「お前は最も俺に近いからな」ってやつ
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