蜜色の休日とある昼下がり。リゾットとプロシュートは揃ってふたりのお気に入りのバールへと足を運んでいた。目的は季節限定のドルチェだった。
これは付き合うことになってから知ったことだが、リゾットは甘いものに目がない。徹夜が続いた日にヌテラの瓶を抱えてひたすらそれを舐め続けているのを見た時は驚いたものだ。
そして、今プロシュートの目の前にはたくさんのドルチェがテーブルの上に所狭しと並んでいる。これを同じく目の前にいる恋人がほぼひとりで食べ尽くすのだ。
「オメーが甘いモンが好きなのは知ってるけど見てるだけで胸焼けしそうだぜ」
うげぇ、と声を上げプロシュートはエスプレッソに口をつけた。するとリゾットはキョトンとした顔でこちらを見遣る。
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