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    ふすまこんぶ

    @Konbu_68
    ワンクッションイラスト/小説置き場

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    ふすまこんぶ

    DONE※腐向け
    ※流血描写有り

    先日Twitterに投稿した漫画「降伏直後の長官と副官の話」を自分で文章にしたものです。
    書いてるうちに後付けで設定が増えていつの間にかこんな量に…いや元から考えてたのもあるんだけど!やっぱり小説だと心情描写に力入れちゃうから…!
    何気にネットで小説発表するの初めてなので恥ずかしい。
    [セルフノベライズ]降伏直後の長官と副官の話「総員ここで待機!以降は自由同盟に従うように!」
    港にドラコルルの凛とした声が響いた。着岸したクジラ戦艦から隊員が全員降りたのを確認し、右手を上げて指示を出す。つい先刻まで悠々と宙を飛んでいた艦は、今や無数のヒビ割れや焦げに覆われ見る影もなく、隊員たちの背後で力なく波に揺られていた。
    「長官!」
    傍に控えている男の呼びかけに、ドラコルルは振り向いた。
    「自分は──」
    「君にはここの兵の統括を頼みたい」
    焦ったような副官の声の途中に、ドラコルルは静かに答え、背を向けた。今副官の声を聞いたら、顔を見たら、堰を切って感情が漏れてしまいそうだった。これが最後であろうことは分かっている。しかし、軍人として、上官として、男として、大勢の部下たちの前で醜態を晒したくはないという、そのプライドが彼を押し留めていた。
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