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    しん

    hakataheikitai

    PROGRESSげんこうのしんちょく
    🦷💲進捗満員のドームの、アリーナ席J列12番から見る景色は、繰り返し見たBlu-rayのコンサート映像とはまるで違う世界だった。
    周囲を見渡せば圧倒的に若い女性たちだらけで、皆一様に着飾ったりツアーグッズのTシャツやタオルにペンライト、うちわやメンバーを模したぬいぐるみを持っている。
    「やっぱすごいねえ、熱気が。アリーナ自引きできてほんとラッキーだったね、お父さん」
    「いやしかし……わかってはいたが、明らかに浮いとるな……」
    これから開演する『英雄 LIVETOUR 20XX Origin and Rising』は今日が最終公演、いわゆるオーラス、という回だ。ファンの熱気は最高潮で、気合も十分。そんな中に無駄にデカい親父がアリーナに紛れ込んでしまって、少し気が引ける。きっと娘の冬美の付き添いだと思われているだろう。とはいえ、ライブに足を運んでみたいと申し出たのは俺の方だ。きっちりファンクラブに加入し、自分の名義で申し込んで引き当てたチケットなのだから、堂々としていればいい。Tシャツはサイズがなくて諦めたが、ツアータオルと『轟焦凍』『鷹見啓悟』のマフラータオルは購入できたので、持参している。さすがに恋人のマフラータオルを5万人の中で首に提げるのは気恥ずかしいのでツアータオルにしているが、今度ふたりの時にマフラータオルを持って行って、あいつの反応を楽しむとしよう。
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    yukinozyou26

    DONEユジキリ/全年齢
    今週のユジキリのお題【ぬいぐるみ】をお借りしましたー!

    ユージオくんがRWにいたり、マシンボディだったり、なんか同棲してそうだったりとふんわりとした生還ifです

    めちゃくちゃ可愛い〜〜なキリトさんが描きたくなり(当社比)
    くまさんが合図になっていたら可愛いなというお話。

    多分今後は向き合っている度にユージオくんがキリトさんの気持ちを知って悶えるのだろうな。
    それが俺の気持ち。 ぱたむと栞の挟んだページを閉じると、僕は一息つく為にキリトが淹れてくれたクリームの沢山入った冷たい珈琲を一口飲んだ。
     時計の針が二周していることを考えると随分と没頭して読書に耽っていたらしい。同じ姿勢でいる事に少しばかり肩が凝ったような気がしてぐっと伸びをする。僕にもたれ掛かっているキリトの心地良い重みと何でもないような時間が堪らなく幸せに感じてフッと微笑んだ。
     僕がRWに来てからずっと忙しなかったせいだろうか。こうしているとなんだかキリトと二人で過ごした安息日の事を思い出す。僕が淹れたコヒル茶と、キリトが買ってきた蜂蜜パイと、大切な先輩や後輩に囲まれた穏やかな日常。

    「読み終わったのか?」

     ハードカバーの本を手にしたまま思い出に耽っていた僕は聴き心地のいい声に我に返る。
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