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    カカリコ村

    Na0

    TRAININGカカリコ村の恋人リンゼル。
    素振りだけど健全。久しぶりに日本語を書いた気分です。所々変なのはごめんなさい。
    素振り15 青草の豊かな季節を迎えたサハスーラ平原をわずかばかりのシロヤギの群れが行く。
    彼らは湾曲した立派な角を持っていて、その大きさに一瞬身構えるほどだが、その動きは緩慢だった。そのくせ、小さな耳はぴこぴこと忙しなく動かしては、ブチブチと音をたてて草を噛みちぎり、ムシャムシャと無心に喰む。そして、合間にメエメエと鳴き、騒がしかった。
     リンクはそれを眺めながら、軽く欠伸をもらして、大きく伸びをする。
    それを隣のゼルダはふふふと小さく笑って、同じく大きく腕を広げて胸いっぱいに新鮮な空気を吸い込んだ。
     カカリコ村には、家畜を多く養えるだけの広い牧はない。しかし、家畜は一日に大量の草を必要とするので、朝から日暮れ頃まで、村のシロヤギはここで放牧するのが新しい習いになっていた。広い場所でのびのびと体を動かし、新鮮な草と虫でお腹をいっぱいにしたヤギ達は、毎日質のいい乳を沢山出した。それは村の赤子から大人まで皆の腹を満たし、余った物は加工されて品質の高いバターとなり、岩塩と並んで村の特産品として素材屋・満福に置かれた。旅人にも村人にも評判は上々のようだ。
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