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    カースト

    あんごろうまる

    PROGRESSカスホプ♀本の冒頭。
    ※ホープ女体化注意

    カースと小さい頃のホープの話。
    真っ暗な部屋の中でロウソクを点けている家がある。ロウソクに灯る火は小さいが暖かくて見ているだけで心が落ち着いてくる、そんな優しい色を放っていた。ロウの焦げた匂いが家の中に広がっており、先端に火が灯る紐も残り僅かとなっていた。
     この家には二人の親子が住んでいる。しかし二人は全く似ていない。
     銀色の長い髪をゆるく三つ編みした父親らしき男は仕事で遠方に行くらしく、着替え等をバッグに詰め込んでいる。
     一方、ふんわりとカールした癖のある黒髪をした子供は簡素なベッドの中で大人しく男を待っていた。たまにソワソワしながら男の方を見ている。
     ようやく準備が終わった男は一息つくと子供が横になっているベッドに向かった。ベッドに来てくれたことが嬉しかったのか、子供はぱあっと花が綻ぶような笑顔を見せていた。
     早く早く、と急かすようにベッドをぽんぽんと叩く子供に苦笑いしながら男はベッドの中に入った。
    『ねえ、カース』
    『なんでしょうか、ホープ』
     子供――ホープに呼ばれた男――カースは微笑みながら答える。
     ホープはモゾモゾと体を動かしながらカースを見る。
    『カースは他の星に行ったことあるの?』
     幼い 2591