キートン山田
狭山くん
TRAINING2022-08-26/私はこのシーンを書くために13万字書いてきたんですよ。明日の更新へ続く!(キートン山田声で)
空閑汐♂デイリー【Memories】26 金属製の床を高らかに鳴らしながら駆けていた。リバーシブルのブルゾンを走りながら裏返し羽織り直せば、背中には軌道警察局のロゴがはためいている筈だ。こうする事で少なくとも自分が職務中の警察官で、目の前を走る男を追っている事が周囲にも分かるだろう。空閑はそんな計算と共に走り続ける。瞬発力はあるのだろう目の前の男は、チラとこちらへと視線を向けてその速度を上げた。
「――っ! 待て!」
バディを組んでいる筈のグェーリィンヌは隣には居ない。多分置いてきてしまった。けれど、彼を待っていれば男を見失う。追いつきそうで追いつけない、あと少しで手が届くが――ここで失敗すれば見失うリスクが高い。それだけは避けなければ。
1922「――っ! 待て!」
バディを組んでいる筈のグェーリィンヌは隣には居ない。多分置いてきてしまった。けれど、彼を待っていれば男を見失う。追いつきそうで追いつけない、あと少しで手が届くが――ここで失敗すれば見失うリスクが高い。それだけは避けなければ。
狭山くん
TRAINING2022-06-11/前日からの続きみたいな感じではありますが、前日読まなくてもまぁって感じでもある。文字数など考えるな。後半へ続く!(キートン山田声で)空閑汐♂デイリー800字チャレンジ:11「アマネが足りない……絶対避けられてる……ッ!」
眼前のテーブルにそんな叫び声と共に突っ伏せる空閑の姿へ憐憫を孕んだ視線を向けるのは隣に座る篠原で。
「汐見だって忙しいんだろう、クラスも部活も部屋も同じなら避けようもないんじゃないか?」
眉を寄せながらも不思議そうに首を傾げる高師に「うんまぁ、これは避けられてるよねぇ」とやんわりとした語調ながらもはっきりとそう口にしたフェルマーは、突っ伏せたままの空閑の頭部へと視線を向けて言葉を重ねる。
「で、今度はアマネに何したのさ」
「全然身に覚えが無いんだよ。ここ一週間くらい、部活が終わってから消灯までどこかに行っちゃうし、どうしたのって訊いたら補習だって言うし……主席のアマネが補習だったらそんなんクラス全員補習でしょう!?」
2179眼前のテーブルにそんな叫び声と共に突っ伏せる空閑の姿へ憐憫を孕んだ視線を向けるのは隣に座る篠原で。
「汐見だって忙しいんだろう、クラスも部活も部屋も同じなら避けようもないんじゃないか?」
眉を寄せながらも不思議そうに首を傾げる高師に「うんまぁ、これは避けられてるよねぇ」とやんわりとした語調ながらもはっきりとそう口にしたフェルマーは、突っ伏せたままの空閑の頭部へと視線を向けて言葉を重ねる。
「で、今度はアマネに何したのさ」
「全然身に覚えが無いんだよ。ここ一週間くらい、部活が終わってから消灯までどこかに行っちゃうし、どうしたのって訊いたら補習だって言うし……主席のアマネが補習だったらそんなんクラス全員補習でしょう!?」