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    in_my_heart1547

    INFO9/1発行予定のシンキラ現パロ本のサンプルで、前半部分の高校生編を掲載しています。後半部分は大学生編でR-18描写も盛り込む予定です。
    文庫サイズ/~100P(予定)/~800円(予定)
    【!】金額、ページ数については、後半を書ききってないので目安になってます。
    申し訳ございませんが、予めご了承ください。

    部数アンケートをやってます。
    詳しくは、Xのアカウントをご覧ください。
    【シンキラ】恋の向こう側へ【サンプル】「シン、付き合ってくれない? 夏休みの間だけでいいから」
    茹だるような暑さの中、けたたましく鳴くセミの声すら世界から消えてしまったんじゃないかと思うぐらいに、その言葉だけが浮き彫りにされて、シンの耳に入った。
    え、と短い言葉にもなっていない音だけが口から転げ落ちた。
    午前中に終業式を終えて、殆どの者が下校した夏休みの前日。この学園に通う、高校二年のシン・アスカと、高校三年のキラ・ヤマトは学園の隅にある、道場練の裏手にいた。
    日陰に横並びで座ったシンを見ることもなく、目線の先にある青空を見るキラの表情は普段と代わり映えもしない。思わず、自分の聞き間違いじゃないかと思ってしまう。もしくは、連日の暑さでやられてしまったのか。とにもかくにも、自分の聞き間違いだ。そうに決まっている、とシンは口を開いた。
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    いモたふ

    PROGRESS2024/9/1のイベントで頒布予定のエウルベ本の冒頭です。
    ちゃんとしたサンプルはまた後日にpixivの方で上げる予定ですが、一旦こちらをば。
    部数をどうするかちょっと悩んでいるので、参考にさせてもらえると助かります。
    入稿がまだなので未確定ですが【文庫(A6)サイズ・100P程度・年齢制限あり】くらいの内容になると思います。
    第一章


    ──オマエとの家が欲しいのだ。

     突拍子もなく放たれたその言葉が、今も頭の中で反響している。あっちじゃ領地争いなんて微塵も興味なかったくせに、こっちに来た途端に欲しがるなんざ笑わせる。
     だが、まあ。その提案を嫌だとは感じなかった。故に、バールベリトは現在進行形でこの場に座しているわけで。

    「お金の稼ぎ方を知りたい?」
    「おう。なんか良い方法知らねぇ?」
    「うーん、そうだな……」

     家が欲しい。じゃあ買うか。その二言で完結できれば楽なものだが、実際はそう上手くはいかない。当の発案者がどこまで考えていたのかは知らないが、家を手に入れるとなるとやることは山積みだ。

     土地を得るには対価が不可欠。つまり、こっちの原始的な物々交換システムに合わせて、金を用意する必要があった。メギドラルでは一等価値のあるもの──フォトンをそれなりに所有していたとしても、ここヴァイガルドにおいては全くの無一文に等しい。金を、まずは金を手に入れなければ。そうしないことには、なにも始まらない。
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