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    フク

    yowailobster

    DOODLE20220307 はじめようか!
    展示会アナウンスからふくらんだはなし 未満の二人と突発的夜遊び

    すごかったな展示会 ○○○○○を見つけた愛抱夢を毎日摂取したいので絵コンテ集お待ちしてます
    大団円、それでは恋でも あ、と暦が顔を青くするのを見ていたのでいずれこんな時が来ることはぼんやりと予想出来ていた。けど数日も経たないうちにとは。
    「分かるよ。僕自身驚いている。だが同時に納得もしているんだ。君のあんな姿を見せられて我慢なんて出来る筈もない、しちゃいけない」
     点滅する街灯が踊る手指を照らす。
    「嬉しかった。一刻も早く君に会いたくて――だからつい張り切ってしまった」
     はにかむ顔を見る限り今夜の男はとても機嫌が良さそうだ。声もうきうきとまるでマンホールの上で弾んでいる足のように軽い。
    「ねえ、君も僕に会いたかった?」
     ぱっと浮かんだ答えは、いいやそんなに、だった。
     彼とはしばらく会えていなかったけど衣装だとかボードだとかは何故かちょくちょく目にしていた。直接会って滑れなくとも彼のスケートには触れられていたからそこまで気にすることも、会いたいと思う事も無かったと言うのが正直な気持ちで、だけど「どう?どうかな?」と身体を揺らし尋ねてくる男へそのまま伝えるのはためらわれた。
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    桜庭🌸

    DONE #杏千版ドロライ お題「フリー」お借りしました。
    杏千 / キメ学軸
    「雪見だ〇ふく」と「一夜の秘密(ド健全)」を共有した兄弟が、やがて杏千になっていくお話🍨
    はんぶんこ「千寿郎、兄と悪いことをしよう」
     にやりと笑った兄は、汗をかいた俺の手を引いてベッドを出た。両親の部屋と空っぽの自分の部屋の前を忍び足で通り、階下に降りる。キッチンに繋がるドアの蝶番の擦れる音すら気になって、慎重にドアを閉める。ぱっと明かりがついたのに驚いたが、センサーライトによるものだ。足元から広がる光の中で、兄が冷凍庫を開けている。流れ漏れた冷気が、ひやりと頬をなでる。その横で何かを探す兄の横顔は、実にうれしそうだ。「悪いこと」をしようとしているとは思えない。兄の真意がわからない。廊下に続くドアの擦りガラスが明るくならないことを祈っていた。
    「ほら、千寿郎。お待たせ」
     兄の声にほっとして振り向くと、「悪いこと」にしてはちっぽけな、見慣れたものが差し出された。すでにパッケージは剥がされているが、そのアイスの名はすぐにわかった。真っ白な大福が、和菓子切用のスペースまで設けられた専用の容器にぽよんと二つ並んで納まっている。外の柔らかい皮と固すぎないアイスの組み合わせがたまらない、俺の大好きなアイスだ。
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