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    リーズ

    大福餅

    DOODLE突発ボイバグシリーズ、短文〈極〉
    ババ抜きボイバグ 「ボイドール、今日はこれで勝負だ」
    そう言ってバグドールが持ってきたのは、トランプのセット。そう、ババ抜きで勝負しようと言うのだ。売られた勝負は買うのが、この2人の間の信条。ボイドールもニヤリと笑って答える。
    「良いでしょう。今日もワタシが勝ちますので」
    「ハッ、言ってろ。今日はボクが勝つ。今日はオヤツを賭けるぞ」
    手早くカードを切って配る。最初にババを持ったのはボイドール。表情は変わらない。そのまま最初に揃ったカードを捨てていく。一方のバグドールはどこかご満悦だ。機嫌良くカードを捨てる。誰からみても、ババを持っていない事は明らかに見えた。ボイドールは無表情のまま、ちらとバグドールの方を見てカードを取る。ハートの9。揃って捨てる。続いてバグドールの番。取ったのは、ジョーカー。自身の手札に加えた直後、得意気だったバグドールの表情が一気に曇る。一瞬でスン、と無表情になった。続けてボイドールがカードを取っても変わらない。取ったのはスペードの6。揃わなかったのでそのまま持っておく。次にバグドールがボイドールの手札からダイヤの4を取って2枚のカードを捨てても、表情は固いままだった。しかしボイドールはこの時点でその理由を勘付いた。
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