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    カピ(あね)が掘った墓穴

    DONE牢屋 7前の時間軸で、マフィアのお仕事妄想回。1hでどのくらい書けるか練習してみた。なんやかんやで1.5hかかったので、もっと早く書けるようになりたい。
    牢屋 紙の束を持ち込む仕事以外でも、コミジュルに立ち寄ることは度々ある。大抵はそこの女王さまから呼び出しを受けて馳せ参じるのだが、今回は少し違っていた。なんでも「趙天佑を個人的に嗅ぎまわっている日本人」がいるとかで、あらかじめ攫ってくれていたそうだ。本来は 電話一本で、コミジュルに処理を依頼するのだけれど、彼らが先回りをして確保したということと、「俺個人の事を嗅ぎまわる日本人」という少し、珍しい存在に少し興味があった。面通しをする意味は特にない。ただ、俺が見たかっただけだ。男か女かしらないが、コミジュルにさらわれた時点で選択できる未来は限られている。
     仕事とは少し違う、あえて例えるならば動物園気分でコミジュルの執務室に来ていた。一体どんな輩が俺の情報を探していたのだろうか、と内心ワクワクしていたのである。そもそもが、生きた状態で見られる保証はない。だが、例えば学生時代の顔見知りが何らかの経由で「横浜流氓の趙天佑」がかつての同級生だったと気づいて、同窓会の案内を持ってきたのかもしれない。もしかしたら、子どもの頃のゲーセン仲間がわざわざ訪ねてきたのかもしれない。もしそうだったら、丁寧に処理して口を割らせなければならないし、ソンヒへの報酬を追加で用意する必要がある。
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