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    MAIKING無双黄ルートネタです。
    「彼女たちも痛みや苦しみから守ってくれる堅牢な住処があると信じて愛に縋った。しかし周知の通り愛は血の気が引くような結果しかもたらさなった」
    クロロレワンドロワンライ第55回「きょとん」 ベルグリーズ領侵攻に失敗した場合どんな事態に陥るのか、については円卓会議で散々話し合った。再びミルディン大橋を奪われたらアミッド大河沿いの領主たちは家を取り潰されるだろう。一度は許されても二度は許されない。何度でも許すとなっては帝国という国の基礎が揺らぐ。
     撤退する際に追撃され再びミルディン大橋を占拠されそうになったら、アミッド大河沿いの領主たちを守るため最初に提案したように大橋を完全に破壊し国境を封鎖する。クロードはこの戦いに勝っても負けても何かは得られるようにことを運んだ。しかしこんな風に勝敗自体を放棄する羽目になるとは考えていなかった。
     東側の国境が封鎖できているという前提で作戦を立てた自分はどうやらフォドラに染まりすぎたらしい。滲み出る悔しさを誤魔化すためクロードは奥歯を噛み締めた。クロード、いや、カリードは物心ついた頃から未来の王として育てられたわけではない。母は後に正妃となったがそれは他の妃たちが争いで共倒れした結果だ。それなのに母が有力な豪族出身であるシャハドは行方不明となった弟の影と戦っている。
    1994

    ライト

    MOURNING少年🦊が、地下牢に囚われた👹を見つけてしまう話

    途中で終わってます!!!!!!!
    籠の中の鬼 からり、ころり。下駄の音が冷たい空気に反射して返ってくる。明かりの何もない地下廊下は、夏だというのに凍ってしまいそうなほどに涼しかった。ちいちゃな提灯をぶら下げて辺りをキョロキョロと見回しながらも、確実に歩みを進めていく。茶鼠色の髪を誇った少年─ミスタが、今こうしてほの暗い地下廊下を歩いているのには、とある理由があった。
     村の名家の息子であるミスタは、立派な屋敷に住んでいる。それも、離れやら母家やらがあるような屋敷に、だ。

     その日はすることもなく大層暇であった為に、母親に何かすることはないかと問うたところ、蔵の掃除を頼まれた。蔵、と言えば過去の頭首の日記、武器、生活用品などがたんまりと収納してある。好奇心の絶えないミスタにとって蔵の中は楽園であり、そんなところの掃除を頼まれたとなれば喜んで引き受けたのだった。箒、塵取りやは雑巾など、必要そうなものを適当に見繕い、早足で倉庫に向かう。じりじりと夏の日差しが照りつける庭をぱたぱたと走るのはまァ少し辛いところもあったが、蔵のことを考えるとワクワクして仕方がなかった。
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