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    皐月

    shikuroot

    DONE現パロ初夜朝チュンシャルロビ
    『明日の希望、皐月の星』無事開催ありがとう記念
    次の朝食はいつにしようか 心地よい微睡の中で、サンソンはパンの焼ける香ばしい匂いを嗅いだ。遅れて、柑橘を連想させる爽やかな香り。目を閉ざしたままシーツに頭を擦りつければ、沁みついた煙草の臭いが。それでようやく此処が自宅でないことを思い出す。
     瞼を開ける。
     最初に視界に入ってきたのは白いシーツと濃紺の布団の端っこだ。視線を巡らせると、酒瓶の並ぶシェルフ越しにロビンの背中が見えた。深緑色の薄手のニット越しに肩甲骨と、そこから繋がる両腕がせわしく動いている。パンと柑橘の良い匂いは変わらず、冷蔵庫の開かれる音、閉じられる音、蛇口の音、レタスの切断されるザクリと瑞々しい音、包丁が木製のまな板に当たる音が聞こえる。それらと並行して、お湯が泡を立てる音。寝起きのサンソンの頭にそれらはすっと心地よく染み込んだ。羽毛の温もりに未練を感じながらも上体を起こすと、今度は棚に邪魔されることなく台所へ向かうロビンの姿がよく見える。サンソンは、この部屋に入ってすぐロビンに聞かされたことを思い出した。ワンルーム八畳、約百六十平方フィート。部屋の端と端に居ても近いのは、いいことだな、とサンソンは思う。
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