竜巻
あやせ☆めぐる
DOODLEがんばりま~す!!作画日: March 3rd,2023
サイズ: F3 (272mm×217mm)
3月3日は「桃の節句」という事で、突発的に「ワンダーモモ」の神田桃ちゃんを描いてみました。
変身シーンは竜巻状の光を描くのが難しかった為、ステージ最初に「がんばりま~す」と言いながら降りて来るポーズに変更しました。
skrk5
DOODLE竜巻と戦うルックさん(そこはかとなくトラントリオというか、坊ちゃん。あるいは匂わせルク坊)「退け!!!退け!」
怒号はしかし、戦場にあっては音の一つにしかならない。軍主を囲むように団子になっていては、尚のこと。
この軍に協力し始めたのはつい数ヶ月前。それでもわかる、この状況は良くない。血の気を失い、両目を固く閉じて意識がない軍主もまずい。士気は下がるうえに、そもそも未来(さき)が見えなくなる。
背後の気配たちはなんとか軍主だけでも前線から退避させようと必死だが、防戦一本になっているこちら側に、状況を好転させる手札が無いことは明白だった。
けれど、とシーナはかぶりを振る。「親衛隊」に組み込まれているからには、ここは死守しなければいけない最後の一線。「敵」に食い破られるわけにはいかない。魔力は尽きかけているが、体力は、まだ。
4970怒号はしかし、戦場にあっては音の一つにしかならない。軍主を囲むように団子になっていては、尚のこと。
この軍に協力し始めたのはつい数ヶ月前。それでもわかる、この状況は良くない。血の気を失い、両目を固く閉じて意識がない軍主もまずい。士気は下がるうえに、そもそも未来(さき)が見えなくなる。
背後の気配たちはなんとか軍主だけでも前線から退避させようと必死だが、防戦一本になっているこちら側に、状況を好転させる手札が無いことは明白だった。
けれど、とシーナはかぶりを振る。「親衛隊」に組み込まれているからには、ここは死守しなければいけない最後の一線。「敵」に食い破られるわけにはいかない。魔力は尽きかけているが、体力は、まだ。
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DOODLE戦場で竜巻的なものと本気で戦う予定のルックさんなど【前編】ちなみに、12年前の文をリメイク。
「その驕りが命取りになったね、僕がこの隊の長だよ」
騎馬で乱戦になり、こちらの姿を見とめた瞬間、振り上げた剣を打ち下ろすことを躊躇った。その大きな隙を見逃すほど、戦いに不慣れなわけではない。
細身のロッドで胴を突かれ、重装備の自重に堪えられず落馬したハイランドの敵将を馬上から悠々と見下しつつ、魔法兵を率いる一隊の隊長であるところの少年は無慈悲に、感情の篭らない冷たい声で言い放つ。
「子どもと侮った無能と、落馬の醜態。今更逃げようだなんて——させてやるほど、僕は鈍間じゃないよ?勘違いも甚だしいね、ここは戦場だ」
口元には感情のない笑みを浮かべ、右手を掲げた。
「知れ、己が身の丈というものを」
放たれた容赦の無い言葉と力は、周囲の空間とハイランドの兵たちを巻き込んだ大きな竜巻となって、天に向かって突き上げた。
2149騎馬で乱戦になり、こちらの姿を見とめた瞬間、振り上げた剣を打ち下ろすことを躊躇った。その大きな隙を見逃すほど、戦いに不慣れなわけではない。
細身のロッドで胴を突かれ、重装備の自重に堪えられず落馬したハイランドの敵将を馬上から悠々と見下しつつ、魔法兵を率いる一隊の隊長であるところの少年は無慈悲に、感情の篭らない冷たい声で言い放つ。
「子どもと侮った無能と、落馬の醜態。今更逃げようだなんて——させてやるほど、僕は鈍間じゃないよ?勘違いも甚だしいね、ここは戦場だ」
口元には感情のない笑みを浮かべ、右手を掲げた。
「知れ、己が身の丈というものを」
放たれた容赦の無い言葉と力は、周囲の空間とハイランドの兵たちを巻き込んだ大きな竜巻となって、天に向かって突き上げた。