虹を待っている　第1章　(1/3)　希望ヶ丘は、決して悪いところではない。建物も昭和のものが多く、商店も地元に密着したものが多く、都会の喧騒とはほど遠い、世田谷区の閑静な住宅街だった。理想的な住まいとは言えないが、それなりに住みやすい。

　そんな環境にピッタリな住民も多かった。若い頃大きな夢や憧れをだいていても、就職や転職に失敗し、理想とはほど遠いが手に入れやすくて適当に心地よい暮らしに甘んじている。

　日向創もそうだった。実際、2倍ほどもそうだったが…とにかく、駅前にある交番に警察官として就職することになったのだから、それでいい。希望していた職業ではなかったが、町の人たちと触れ合い、必要なことを手伝うのはそれなりに楽しい。

　希望ヶ丘には犯罪も少なく、巡回と自転車の登録チェックが主な仕事だったが、のんびりできて当面の独身生活を支えるには十分な収入になった。住民も親切で2年も経つとほとんどの名前を知っている、学校の先生からフリーターの配達員まで。巡回に出かけると必ずと言っていいほど挨拶があり、そこから会話がはずみ、楽しい毎日が続いていた。

《在一起，在走一段；再一起，再走一段》那一天，艾德蒙特忍不住思考。人的身體，有那麼沉重嗎？

僵硬的手臂掛在胸前隨著步伐晃動。

高跟長靴踩在濕滑的泥土地面上，本就不太受控，加上背上的重量，讓日日不曾中斷訓練的騎士也略感負擔，空氣一但出了肺部，就幾乎吸不回嘴裡。

想一想，其實挺像訓練結束後常有的情景。


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「欸不要再練了，再練團長都要輸你了，趕快陪我去吃飯啦。」

那隻手總是沒有任何前兆就突然掛上來，連帶把半個人的重量一起往艾德蒙特與其他騎士們相比略顯細瘦的身上壓。

到底有沒有思考過自己有多重啊？

「身為騎士，為了維持身手，加重訓練很正常。」

無奈停住訓練的進度，努力把像章魚腳一樣不斷纏上來的手臂拔開。

然後來了另一把練習用的木劍，毫不留情地敲上大章魚的腦袋。

《努力，為了甜美的獎勵》兩人轉進小巷的同時，伊得摟著騎士團副團長肩頭的手臂飛快往下圈住已經無法靠雙腿支撐的纖腰。

在人群前強撐的平靜崩毀，艾德蒙特無力地靠在伊得懷裡大口喘息，試圖以夏末夜裡清冷的空氣來冷卻過度勉強使用魔力而燒灼整副軀體的熱度。

不久前在追夏集市的某個角落，雙眼布滿血絲的男人恣意揮著手中鈍銹的鐮刀大聲嘶吼。

「你們這些王都的居民憑什麼在這邊享樂！這些都是能拯救我村莊的糧食啊！為什麼不留給我們！！」

女性與孩子們的尖叫和男丁們慌忙呼喚騎士團的聲響，很快就傳入又被大魔法師以「想要把集市逛好逛滿」為理由拖出門的騎士團副團長耳裡。即便是立刻撈起衣襬大步朝近在眼前的混亂源頭狂奔，依舊快不過鎌刀刺入前方孩童的速度——

細長的鞋跟硄地用力踩在石板鋪成的地面上，靛藍色的人影以鞋跟為支點輕巧迴旋，伸長的左手手背上的寶石綻放出一道道令人醉心的海藍色光芒，如潮水般衝入集市慌亂的人群間。