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    蜘蛛

    てぬたろ

    DONE #TPVワンドロライ
    4月20日、お題「蜘蛛」「ヒーロー」より
    ATSV ミゲミゲ(パパ×928)

    ※いずれミゲミゲになるミゲとミゲ
    ※99ミゲがパパミゲを特別だと意識するきっかけのお話
    君がそう呼ぶのならばモニターとスクリーンだらけのオフィスでミゲルは今日も仕事をしていた。オレンジ色に発光する光の粒子ばかりを見続けていると、太陽の陽の色を忘れてしまいそうになる。それが健全が不健全で言ったらもちろん後者なわけなのだけど、使命に駆り立てられているミゲルにとってはどうでもいいことだった。
    あらゆる次元のスパイダーマンを観測できるようになってわかったことがある。
    ひとつはあらゆる次元の『ミゲル・オハラ』を観測してみてもスーパーパワーを得るのはこのアース928の『ミゲル・オハラ』、つまり自分だけだということ。
    ふたつめは蜘蛛から直接スーパーパワーを得ていないのは自分だけだということ。
    無限に広がる数えることもバカバカしくなるの次元のすべてを見たわけではないのだから、本当にミゲルが一人きりであるとは言い切れないにしても、ミゲルに孤独感を感じさせるには十分だった。孤独は胸を押しつぶすような不安をミゲルに与え、安らぎから遠ざける。他の次元のスパイダーマンと関わるようになって少しは孤独感が薄れているかもと思うこともあったが、顔色は一向に悪いままだった。
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    310to

    PROGRESS蜘蛛32の日おめでとう~ ということで書きかけの32です。さわマルに完成品をアップできるといいな…
    Letters From (Another) New York(書きかけ)「あなたは私のヒーロー」
     金色で書かれた文字は、そこだけわずかに膨らんでいる。年季の入ったグリーティング・カードは、未使用だというのに少しくたびれて見えた。穏やかなペール・ブルーの背景に、手描き風の字が光っている。筆豆とは言えない僕がこんなものを手にしているのは、強盗を捕まえたお礼にと文具店の店主に押し付けられたからだ。流行遅れのペン、手紙を送るには大きすぎる封筒、黄色くなりかけているセロハンテープなどと一緒に。カードを手にした彼女はこう言った。「ヒーローへのお礼にはピッタリ」とかなんとか。たぶん、父の日か何かの売れ残りだったのだろう。売り場でずっと埃をかぶっていたことがうかがえる。
     メイおばさんに送るクリスマス・カードを除けば、カードを送る習慣は僕にはほとんどなかった。それでなくとも、ほとんどを電子メールで済ませてしまう時代だ。今思えば、ベンおじさんに父の日のカードを贈れば良かった。でも小さい頃の僕は、おじさんを父親と呼ぶのが怖かった。そうしたら、父さんが死んだことを本当に認めなければならない気がしたから。
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