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    MOURNINGIFにIFを重ねる話。の、番外編。
    鬼殺隊IFの狛治さん&完全に鬼の始祖の手駒になる前に呪いを自力で解除した猗窩座殿のおはなし。鬼殺隊IFにする為に時系列が変わっているところがありますが、『ほーん、こんな妄想もあるんだなー』程度に受け取ってください。
     また、創作キャラクターも混ざってます。許して(謝罪の意)
    【番外: 上弦の参】 下弦の壱、魘夢との激しい戦闘が終わるも、無限列車は横転。乗客たちはその激しい衝撃に振り回され、外にいた炭治郎と伊之助は遠心力で吹き飛ばされていた。しかし、流石は鬼殺隊士。常中をうまく使って止血を試みている。炎柱、煉獄杏寿郎の指示もあってどうにか腹部の止血に成功した。後は乗客たちを避難させ、朝を迎えるのみ。



     ────しかし、それは突如として現れた。
     急降下してきただとか、悠長に歩いてきたとかではない。音を出さずに、まるで最初からそこに居たかのように“それ”は大地から顔を出し、姿を現した。その存在が表に出た途端、この場にいる鬼殺隊士たちは悪寒を感じ取る。

     五つに割れた長髪は毛先にかけて、それぞれ黒・白・紅・土色・黄銅色と色分けされていた。月光に照らされているせいなのか鉄の様な光沢を放ち、比較的異形さが見られない目元には閉じた瞼を複数持つ。剣術道場の師範を思わせる袴姿、襷をかけており腕が見えるが、その両腕には炎の刺青がされてあった。そして銀色の双眼には文字が刻まれている。その文字は、
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    MOURNINGIFにIFを重ねる話。の、7話目後編。
    鬼殺隊IFの狛治さん&完全に鬼の始祖の手駒になる前に呪いを自力で解除した猗窩座殿のおはなし。鬼殺隊IFにする為に時系列が変わっているところがありますが、『ほーん、こんな妄想もあるんだなー』程度に受け取ってください。
     また、創作キャラクターも混ざってます。許して(謝罪の意)
    鬼を連れた隊士 〜和解〜 善逸の体がほぼ元に戻ってきた頃合いに、機能回復訓練に参加してもらうことになった。寝たきりで硬くなっているであろう体をほぐすのと、反射訓練、そして全身訓練。ここから先はアオイたち少女の管轄なので、狛治は三人が訓練に向かっていている間、空いている布団を洗濯して替えの布団を用意する。
     3人分の布団を交換し終えた頃、外で善逸の怒号がここまで響いてきた。おーおー、元気そうで何よりだが、他にも患者がいることを忘れては居ないだろうか?そして邪な考えがすぎるぞ、と思わずツッコミを入れた。アイツ殴られないかな。
     (アオイたちが)心配になってきたので道場に顔を出してみると、そこには嬉々としてきよに体を伸ばされている善逸、反射訓練にてアオイに薬湯を掛けて勝つ伊之助、未だ勝ち星を上げられておらずにずぶ濡れの炭治郎の姿があった。
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    MOURNINGIFにIFを重ねる話。の、7話目中編。
    鬼殺隊IFの狛治さん&完全に鬼の始祖の手駒になる前に呪いを自力で解除した猗窩座殿のおはなし。鬼殺隊IFにする為に時系列が変わっているところがありますが、『ほーん、こんな妄想もあるんだなー』程度に受け取ってください。
     また、創作キャラクターも混ざってます。許して(謝罪の意)
    鬼を連れた隊士 〜証明〜「お早う、皆。今日はとても良い天気だね。空は青いのかな?」

     その男の顔は、まるで火傷痕の様な傷を負っていた。何らかの病気を患っているのかもしれない。そして彼の声は、緊張感が拭いきれないこの場所を宥める様な優しい声色であった。

    「顔ぶれが変わらずに、半年に一度の“柱合会議”を迎えられたこと、嬉しく思うよ」

     すると、一同は一斉に頭を下げた。炭治郎の場合は実弥に頭を押さえつけられる形になり、狛治の場合は空気を読んで吐き気を我慢しながら同じく頭を下げる。

    「お館様におかれましても御壮健で何よりです。益々の御多幸を切にお祈り申し上げます」
    「ありがとう、実弥」

     あの暴力的な男がここまで静かになるとは。産屋敷というこの男はそれ程の人望なのだろう。初見ではあるが、なんとなく分かる。稀血の匂いで多少体調が優れていない狛治も、狛治の体の中で休んでいる猗窩座も、彼を前にすると何故だか穏やかになる。
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    MOURNINGIFにIFを重ねる話。の、7話目前編。
    鬼殺隊IFの狛治さん&完全に鬼の始祖の手駒になる前に呪いを自力で解除した猗窩座殿のおはなし。鬼殺隊IFにする為に時系列が変わっているところがありますが、『ほーん、こんな妄想もあるんだなー』程度に受け取ってください。
     また、創作キャラクターも混ざってます。許して(謝罪の意)
    鬼を連れた隊士 〜邂逅〜❇︎ ❇︎ ❇︎ ❇︎ ❇︎

    「鬼とは仲良くできないって言ってたくせに、何なんでしょうか。そんなだからみんなに嫌われるんですよ」

     下弦の伍を倒し、しかし妹を庇う炭治郎の元に突如としてその女性は現れた。水柱、冨岡義勇が彼女の攻撃を受け流す。それにも関わらず身軽な動きで着地したその女性、蟲柱、胡蝶しのぶは独特な日輪刀を握って切っ先を彼ら三人に向ける。
     ……しかし、彼女は不思議に思っていた。何を考えているのか分からない水柱はさておいて、彼が庇っているその少年……厳密にはその少年に庇われている少女。彼女は鬼である。鬼であるのに彼女は竹の口枷を付けており、そして彼らを襲うそぶりを見せないし、現在は意識がないように見える。暴れる可能性があるから気絶させているのか?しかし鬼を気絶させる意味はあるのか?
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    MOURNINGIFにIFを重ねる話。の、5話目後編。
    鬼殺隊IFの狛治さん&完全に鬼の始祖の手駒になる前に呪いを自力で解除した猗窩座殿のおはなし。鬼殺隊IFにする為に時系列が変わっているところがありますが、『ほーん、こんな妄想もあるんだなー』程度に受け取ってください。
     また、創作キャラクター、創作地域名も混ざってます。許して(謝罪の意)
    無邪気との接触(後編) 狛治が[[rb:仙巌霊山 > せんがん れいざん]]の頂上を目指すべく石階段を駆け登ったのを見送った猗窩座は、後方にいる杏寿郎へと向き直る。彼は元からどこを見ているか分からない男であったが、今はそれ以上だ。どこに敵意を向けているかが分からない。それ程に彼は全方面に意識を集中しており、無闇に近づけばこっちの頸に刃を入れてきそうな程である。


    『“金花猫”ってご存じ?お殿様が猫を無礼打ちしたら、その猫に取り憑かれたっていうおはなしなの。まるで煉獄おにいさまとわたしのようね』
    「鬼は幽霊にでもなれると?」
    『わたしは幽霊なんかじゃないわ。摩多羅神に仕える二童子よ。人間の三毒を象徴する試練そのもの。
     おにいさまは今、“渇愛の毒”の試練を受けているの。わたしが与える試練によって心も体も蝕まれ、段々と生気を失っていくのよ。どんなに強い人間でも誰かを愛さずにはいられないし、愛の暴力には勝てない。人の煩悩にして心身共に蝕む毒……誰かを愛さずにはいられないだなんて“愚かさ”、まさに[[rb:癡 > ち]]の象徴だと思わない?』
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    MOURNINGIFにIFを重ねる話。の、4話目。
    鬼殺隊IFの狛治さん&完全に鬼の始祖の手駒になる前に呪いを自力で解除した猗窩座殿のおはなし。鬼殺隊IFにする為に時系列が変わっているところがありますが、『ほーん、こんな妄想もあるんだなー』程度に受け取ってください。
     また、創作キャラクターも混ざってます。許して(謝罪の意)

    2022/4/12 改訂
    再会 翌日、阿留多伎の小屋に玉鋼が届いた。これをもとに、十五日かけて狛治専用の日輪刀を造るという。

    「それと、テメェさんが未練タラタラで持ってきたその日輪刀。良ければ使わせちゃくれねぇか?」
    「え、出来るんですか?折れてますけど……」
    「何、ちょっと加工するんでイ。ワシがただの刀鍛冶だと思ったら大間違いじゃア」

     その折れた刀の刃先は、先日まで行われていた最終選別の試練にて共に藤襲山の中を生き、しかし命を落とした戦友が使っていたものである。
     最終戦別で出会った少年『[[rb:高台 海月 > こうだい くらげ]]』は、狛治の様に幼少期から喧嘩が強いわけでも鍛錬していた訳でもない、ただの人間であった。だからこそ彼はまっさらな状態で鍛錬を積む事ができ、呼吸をある程度習得し、日輪刀を問題なく使用できた。しかし戦い慣れていない少年に異形の存在である鬼を狩るなど酷な話であり、彼自身も自分が力不足であることを察していた様だ。
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    MOURNINGIFにIFを重ねる話。の、3話目後編。
    鬼殺隊IFの狛治さん&完全に鬼の始祖の手駒になる前に呪いを自力で解除した猗窩座殿のおはなし。鬼殺隊IFにする為に時系列が変わっているところがありますが、『ほーん、こんな妄想もあるんだなー』程度に受け取ってください。
     また、創作キャラクターも混ざってます。許して(謝罪の意)

    ※2022/3/24 改訂
     4/5 改訂
     4/29 改訂
    未熟(後編) 狛治が鬼を牽制し、海月が隙の生まれた鬼の頸を切る。不必要な戦闘を避けつつ二人が協力しながら夜を過ごして、もう六日目となった。元から闘気に敏感な方であった狛治が先導する事で鬼と遭遇する事を避けていた二人は、初日に出会った鬼を含めて三体倒した。なるべく疲労を溜めない様に、疲労しない様に上手く立ち回ったおかげで未だピンピンしているのも、阿留多伎の言う『時の運』が味方してくれているからなのだろう。なんて考えつつも、六日目を迎えると周囲が異様に静かに感じてきた。
     なるべく動かない事で体力を温存してきたが、鬼にかち合う前に逃げるを繰り返していると、その最中で嫌でも剣士たちの死体を目にしてしまう。ある者は腕を食われ、ある者は足を食われ、ひどい場合は腹から臓物が出た状態で放置されている状態だ。気を抜けば自分達がそうなるかもしれない。夜になると二人は警戒心を一層強める。
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