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    西欧

    noa_noah_noa

    MOURNINGアルセノもどき謎パロ。
    なんでもありな人用。
    ※18世紀後半くらいの西欧のどこかの国っぽいイメージかもしれない
    最初と最後、そしてタイトルが言いたかっただけ。
    唯一の男。唯一の男。




    セノはいつだって淋しがりやに囲まれている。

    セノという少年について語るには、まず彼の母親について話さなければならない。

    セノの母親はこの国で3番目に大きな都市でとある娼館の5番目くらいに人気のある娼婦だった。
    異国から流れてきたという彼女は、闇に溶け込んでしまう程の漆黒の髪に太陽に焦がされた褐色の肌をしていた。この国では滅多に見かけない色と妖艶な肉体は男達の関心を誘った。一方で彼女は母国とはやや発音も文法も異なるこの国の言葉は殆ど話せず、子供程度の語彙しか持っていなかったため、異国の血を引く豊満な身体の女に似合わぬ愛らしさがあった。それもまた男達の欲を駆り立てたのだった。
    彼女は自分のことを愛してくれる男達のことが大好きだった。故郷で家族を全て失い、この国に来た彼女にとって男達は自分を求め、一晩中その大きな腕の中で包み込んでくれる貴重な存在だった。男達との夜は彼女を祖国での過去を忘れさせ、冷え切った心を温めてくれた。
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