チュッパチャプス
Rui_rui624
DOODLE500字あるかないかの超短編。別垢にて、もくりで話題になった「チュッパチャプス」をお題に勢いのまま数分で書いたもの。
ほんのちょっとの加筆修正。
少しRを匂わせる文あり。
甘美なる君ころ、ころ。かり、ころ。
口の中で遊ぶ甘い粒。広がるフルーティな香り。
その香りにつられて、紫の紫陽花が隣に咲いた。
「珍しいね」
「む?」
「それ」と口元に指刺されたものをちゅぱっと音を立てて取り出す。幼い頃親しんでいた棒付きの飴玉。
先程まで口の中にあったそれは、光にかざすとてらてらと光る。
「咲希からもらったんだ。買いすぎたからと。」
お菓子好きの妹から譲り受けたと言う彼は、くるくると指先で棒を操る。その動きに習うように先端の宝石も光を反射しながらくるくると回る。
「味は?」
「わからん。たぶん、ミックスのものだ。」
見た目は、紫陽花の彼がもつ瞳のような黄色。それをまた口に含む。
時折漏れる音がなんとも、あの情事を思わすような露で、ごくりと喉が鳴る。
408口の中で遊ぶ甘い粒。広がるフルーティな香り。
その香りにつられて、紫の紫陽花が隣に咲いた。
「珍しいね」
「む?」
「それ」と口元に指刺されたものをちゅぱっと音を立てて取り出す。幼い頃親しんでいた棒付きの飴玉。
先程まで口の中にあったそれは、光にかざすとてらてらと光る。
「咲希からもらったんだ。買いすぎたからと。」
お菓子好きの妹から譲り受けたと言う彼は、くるくると指先で棒を操る。その動きに習うように先端の宝石も光を反射しながらくるくると回る。
「味は?」
「わからん。たぶん、ミックスのものだ。」
見た目は、紫陽花の彼がもつ瞳のような黄色。それをまた口に含む。
時折漏れる音がなんとも、あの情事を思わすような露で、ごくりと喉が鳴る。