keskikiki
MOURNING冴井♀痕を残して「よう、薄情じゃねえのカーミラ嬢」
咄嗟に電話を切ろうとした井浦だが後が面倒だと舌打ちで済ませた。どこの誰から情報が漏れたのか、考えたくもなかった。どうせ決まってる。分析していたデータを次々と保存していきながら据え置いたスマートフォンに吐き捨てる。
「変態に教える話じゃないからな」
作業用の背景音楽を止める。生憎この男──冴木の相手は片手間ではできなかった。そうやって生じた静けささえ冴木にとっては面白いようで無線イヤホン越しにくつくつと笑う音が聞こえた。どのような体勢で笑っているのか井浦にはさまざまと思い起こせてまた舌打ちしそうになる。
「正人の自慢話に付き合ってやってるんだぞ、こっちは」
「お前が聞き出してるの間違いだろ。ストーカーで神畑に言いつけてやろうか」
5582咄嗟に電話を切ろうとした井浦だが後が面倒だと舌打ちで済ませた。どこの誰から情報が漏れたのか、考えたくもなかった。どうせ決まってる。分析していたデータを次々と保存していきながら据え置いたスマートフォンに吐き捨てる。
「変態に教える話じゃないからな」
作業用の背景音楽を止める。生憎この男──冴木の相手は片手間ではできなかった。そうやって生じた静けささえ冴木にとっては面白いようで無線イヤホン越しにくつくつと笑う音が聞こえた。どのような体勢で笑っているのか井浦にはさまざまと思い起こせてまた舌打ちしそうになる。
「正人の自慢話に付き合ってやってるんだぞ、こっちは」
「お前が聞き出してるの間違いだろ。ストーカーで神畑に言いつけてやろうか」
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MOURNING最悪の思考実感な冴井♀(神♀と不、彼氏持ちの王を含む)の設定今こそ仮面を取る時神畑♀に失恋した冴木と王城に失恋した井浦♀の仮面夫婦(大学生からセフレやってた)
・ずっと神畑♀のことが好きだったけれど不破には勝てないし神畑♀の眼中にない自覚はあったからダメージ受けつつも同じ傷の舐め合いができる井浦♀に手を出してたし神畑♀と不破が結婚すると聞いて記入済みの婚姻届を渡してきた冴木銀、子なし夫婦で五年ほどやっていたら妊娠中の神畑♀に子供の名前をつけて欲しいと言われる
・ずっと王城のことが好きだったけれどカバディの第一線に立つのは才能的にも体力的にも無理だったので(六弦なり宵越なり)そういう同性の相手を選んだ王城を応援しつつ同じ傷の舐め合いができる冴木を受けいれてたしそれは満更でもなかったから他の書類のついでに婚姻届を出した井浦慶、子なし夫婦で五年ほどやっていたら血縁者のいない王城に代理出産の提案を切り出される
367・ずっと神畑♀のことが好きだったけれど不破には勝てないし神畑♀の眼中にない自覚はあったからダメージ受けつつも同じ傷の舐め合いができる井浦♀に手を出してたし神畑♀と不破が結婚すると聞いて記入済みの婚姻届を渡してきた冴木銀、子なし夫婦で五年ほどやっていたら妊娠中の神畑♀に子供の名前をつけて欲しいと言われる
・ずっと王城のことが好きだったけれどカバディの第一線に立つのは才能的にも体力的にも無理だったので(六弦なり宵越なり)そういう同性の相手を選んだ王城を応援しつつ同じ傷の舐め合いができる冴木を受けいれてたしそれは満更でもなかったから他の書類のついでに婚姻届を出した井浦慶、子なし夫婦で五年ほどやっていたら血縁者のいない王城に代理出産の提案を切り出される
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CAN’T MAKEやおいな冴井 ひと晩限りと言い放ったのは遠い昔の話となっていた。それでいいと冴木は嗤う。その方が都合が良かった。
「ん……、っく。ふ、ぅ……」
吐息が耳にかかる。湿った毛先が頬を打つ。薄明かりしかない部屋の中で冴木はそれを見上げた。陽の下で彼は冴木を睨みつけていた。眉を顰めて、目を合わせず、声は冷たかった。だが今は、眉尻は下がり声は熱を帯び冴木と目が合わなければ手に力を込めてでも遂げようとする。甲斐があったと、口づけてやるついでに腰へ回していた腕に力を込めた。
「ぅんン!?っひゅァ、あ。うゃ、ぐっひゃ」
「んー……馬には馬の機嫌があるのよ?」
「っか、ばか。ァ、ぅあ、や」
仔犬に絆され向かない接触競技へ飛び込んできた『優等生』の面影もない無様さが冴木は一等気に入っていた。賢い者は賢く振る舞うべきだし実力者はその力を遺憾なく発揮できる環境にいるべきなのだ。仔犬に番犬は任せられないと冴木は嗤い、しかしその無邪気な毛玉がそれでも自分達に噛みついてきた事実を思い出し、表情を落とすと井浦を組み敷く。無闇に打ち込み出した冴木を嗤うのは井浦だ。
553「ん……、っく。ふ、ぅ……」
吐息が耳にかかる。湿った毛先が頬を打つ。薄明かりしかない部屋の中で冴木はそれを見上げた。陽の下で彼は冴木を睨みつけていた。眉を顰めて、目を合わせず、声は冷たかった。だが今は、眉尻は下がり声は熱を帯び冴木と目が合わなければ手に力を込めてでも遂げようとする。甲斐があったと、口づけてやるついでに腰へ回していた腕に力を込めた。
「ぅんン!?っひゅァ、あ。うゃ、ぐっひゃ」
「んー……馬には馬の機嫌があるのよ?」
「っか、ばか。ァ、ぅあ、や」
仔犬に絆され向かない接触競技へ飛び込んできた『優等生』の面影もない無様さが冴木は一等気に入っていた。賢い者は賢く振る舞うべきだし実力者はその力を遺憾なく発揮できる環境にいるべきなのだ。仔犬に番犬は任せられないと冴木は嗤い、しかしその無邪気な毛玉がそれでも自分達に噛みついてきた事実を思い出し、表情を落とすと井浦を組み敷く。無闇に打ち込み出した冴木を嗤うのは井浦だ。