Mobuta_Mobu
DONE主×クロードの仕事終わりの甘いご褒美の話。強くあろうと頑張るので、たまには甘やかしてくれませんか。
甘やかな褒美 しゃんと伸びた背筋。革靴が床を叩く音がコツコツと天井の高い廊下に響き、彼が一步踏み出す度にひらりとマントが宙で踊る。情熱的に燃えさかる炎のような髪をサモナーはちらりと見やった。
かっこいい、と素直に思う。
池袋の町を歩くクロードの姿はまさに一国を統べる王と呼ぶに相応しい佇まいだった。姿格好だけではない。交渉の場では時に情熱的に、時に懐広く思慮深く、そして時に冷徹に。クロードの内に潜む様々な面を見事なまでに使い分け、言葉巧みに自分に有利な状況を作り上げていく。他にやらなければならない用事があるからとクロードの側を離れるスノウの代わりを務めるのは今日が初めてではない。しかし、仕事中のクロードを決して見慣れることはなく何度見てもその格好良さに惚れ直す。
2252かっこいい、と素直に思う。
池袋の町を歩くクロードの姿はまさに一国を統べる王と呼ぶに相応しい佇まいだった。姿格好だけではない。交渉の場では時に情熱的に、時に懐広く思慮深く、そして時に冷徹に。クロードの内に潜む様々な面を見事なまでに使い分け、言葉巧みに自分に有利な状況を作り上げていく。他にやらなければならない用事があるからとクロードの側を離れるスノウの代わりを務めるのは今日が初めてではない。しかし、仕事中のクロードを決して見慣れることはなく何度見てもその格好良さに惚れ直す。
むつき
DONE主×クロードwithバーサーカーズresearch「そーねぇ。オレっちの見たところだとぉ……」
細い顎に手を当てて考え込むバティムを前に、メモアプリを開いたスマホを握りしめた。
階層式になっている闘技場は、今日も想像していた以上に賑わっていたらしい。初めに顔を合わせたのはガルムだった。こっちを吹っ飛ばすような勢いで突っ込んできたのを受け止め、久々の再会を喜びつつ、とある質問を投げかける。丸い目を瞬かせ、ガルムはことんと首を傾げた。
「ガルム、それ、知らない。答えるの、むずかしい!」
「そっか……」
「お、なんだ、珍しい客だな」
肩を落とす間もなく、ガルムの後ろからアンドヴァリが顔を出した。挨拶がてら、ガルムにした質問を彼にもぶつける。アンドヴァリは急に真面目な表情を浮かべつつ眉を持ち上げた。
2217細い顎に手を当てて考え込むバティムを前に、メモアプリを開いたスマホを握りしめた。
階層式になっている闘技場は、今日も想像していた以上に賑わっていたらしい。初めに顔を合わせたのはガルムだった。こっちを吹っ飛ばすような勢いで突っ込んできたのを受け止め、久々の再会を喜びつつ、とある質問を投げかける。丸い目を瞬かせ、ガルムはことんと首を傾げた。
「ガルム、それ、知らない。答えるの、むずかしい!」
「そっか……」
「お、なんだ、珍しい客だな」
肩を落とす間もなく、ガルムの後ろからアンドヴァリが顔を出した。挨拶がてら、ガルムにした質問を彼にもぶつける。アンドヴァリは急に真面目な表情を浮かべつつ眉を持ち上げた。
むつき
DONE頭痛でダウンしているクロードを見舞うサモナーくん +見守るスノウさん頭痛持ち 豪奢な装飾が施されたドアへと手を伸ばす。けれどノックするより先に、ドアは内側から開かれた。
「ようこそおいでくださいました」
囁くようにして歓迎の言葉をかけてくれたスノウさんは、自分の顔を見つめて目元を和らげてみせた。
地上一階、建物を入ってすぐのところでガルムに会った。こうして自分が執務室に辿り着くより先に、きっとガルムは忠犬らしくスノウに報告に行ったのだろう。それにこんな立派な施設なのだ。防犯カメラのひとつやふたつ、そしてそのモニターくらい、この執務室のどこかには据え付けてあるに違いない。
「クロードと約束してたわけじゃないんだけど。ちょうど近くに来る用事があったから、挨拶でもと思って」
言いながら、でも今日はクロードに会えないだろうと思った。いつものスノウさんなら、うやうやしい一礼と共にすぐに部屋の中へと案内してくれるはずだ。けれどいま自分の目の前に立っているスノウさんは場所を譲ってくれそうには見えなかった。険しい雰囲気というわけじゃない。あくまでも和やかに、そしてきっと何かクロードのための訳があって、彼はそこを塞いでいるんだろうと思った。
2007「ようこそおいでくださいました」
囁くようにして歓迎の言葉をかけてくれたスノウさんは、自分の顔を見つめて目元を和らげてみせた。
地上一階、建物を入ってすぐのところでガルムに会った。こうして自分が執務室に辿り着くより先に、きっとガルムは忠犬らしくスノウに報告に行ったのだろう。それにこんな立派な施設なのだ。防犯カメラのひとつやふたつ、そしてそのモニターくらい、この執務室のどこかには据え付けてあるに違いない。
「クロードと約束してたわけじゃないんだけど。ちょうど近くに来る用事があったから、挨拶でもと思って」
言いながら、でも今日はクロードに会えないだろうと思った。いつものスノウさんなら、うやうやしい一礼と共にすぐに部屋の中へと案内してくれるはずだ。けれどいま自分の目の前に立っているスノウさんは場所を譲ってくれそうには見えなかった。険しい雰囲気というわけじゃない。あくまでも和やかに、そしてきっと何かクロードのための訳があって、彼はそこを塞いでいるんだろうと思った。