teasぱんだ
TRAINING2/16アルカヴェワンドロ。全年齢。風邪気味🌱と🏛️。
ワンドロ【青春】【風邪】 不満げな表情をみせても、カーヴェの言い分は変わらなかった。
「今日はこれで終わり。議論はまた今度しよう。風邪がうつったら大変だろ?」
「問題ない。いつも通りの食事をとって寝れば治る」
「君はそうかもしれないけどさ。大丈夫だよ。すぐに治るから、待っててくれ」
制服を纏った腕が伸ばされ、頭を撫でられた。宥めるような優しい手つきに唇を噛む。
「じゃあねアルハイゼン。また明日」
看病なら俺がすると言ったのに、先輩の顔を崩さないカーヴェに丸め込まれた。頼られなかった悔しさと、一緒にいたのに気づけなかったという後悔。
この記憶を思い出したということは。
「風邪か……」
夢から覚めて最初に自覚したのは喉にはりつく違和感だった。全身を包む倦怠感に息を吐いて、アルハイゼンはベッドから身を起こした。
3264「今日はこれで終わり。議論はまた今度しよう。風邪がうつったら大変だろ?」
「問題ない。いつも通りの食事をとって寝れば治る」
「君はそうかもしれないけどさ。大丈夫だよ。すぐに治るから、待っててくれ」
制服を纏った腕が伸ばされ、頭を撫でられた。宥めるような優しい手つきに唇を噛む。
「じゃあねアルハイゼン。また明日」
看病なら俺がすると言ったのに、先輩の顔を崩さないカーヴェに丸め込まれた。頼られなかった悔しさと、一緒にいたのに気づけなかったという後悔。
この記憶を思い出したということは。
「風邪か……」
夢から覚めて最初に自覚したのは喉にはりつく違和感だった。全身を包む倦怠感に息を吐いて、アルハイゼンはベッドから身を起こした。
teasぱんだ
DONEバレンタインアルカヴェです。全年齢。2025年バレンタイン 異国の空気が入り混じるオルモス港の一角。他国の品々が並んだ市場の一つで、アルハイゼンは足を止めた。
「お兄さんも、ひとつどうだい? 今日が当日で、いっちばんの盛り上がりさ!」
稲妻訛りの言葉で客寄せをしている恰幅の良い女性夫人が、熱がこもった口調で品物の説明をしてくる。異国の文化は物珍しく、興味を惹かれた知識に耳を傾けるのはアルハイゼンにとって当然の行動だ。
店先の赤色の包装紙は同居人の瞳と視線を連想させ、その結果アルハイゼンは手のひらの上に乗る程度の小さな箱を購入するに至った。
己らしさとはかけ離れた行為だと自覚していたが、そうしようと思うくらいには同居人との距離感に変化を求めていた。もっとも、方向性を間違えてはいけないと己を律する気持ちを忘れてはいない。
4573「お兄さんも、ひとつどうだい? 今日が当日で、いっちばんの盛り上がりさ!」
稲妻訛りの言葉で客寄せをしている恰幅の良い女性夫人が、熱がこもった口調で品物の説明をしてくる。異国の文化は物珍しく、興味を惹かれた知識に耳を傾けるのはアルハイゼンにとって当然の行動だ。
店先の赤色の包装紙は同居人の瞳と視線を連想させ、その結果アルハイゼンは手のひらの上に乗る程度の小さな箱を購入するに至った。
己らしさとはかけ離れた行為だと自覚していたが、そうしようと思うくらいには同居人との距離感に変化を求めていた。もっとも、方向性を間違えてはいけないと己を律する気持ちを忘れてはいない。
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TRAINING2/9アルカヴェワンドロ。全年齢。酔っ払い🏛️に油断して本音を吐露する🌱の話。
ワンドロ【もしも】【チョコレート】 カーヴェが自室ではなくリビングで酒を飲むようになったのは、いつの頃からだろう。
本に落としていた視線を上げれば、向かいのカウチに座って酒を煽る金髪が見えた。テーブルに置かれた酒とつまみを右手で口に放り込み、膝を曲げ太ももに置いたスケッチブックの上で左手を動かしている。
「……うーん」
その内に、ペンの動きが鈍くなる。横髪を掻き上げて唇を尖らせたまま、カーヴェは照明の光で血色が良く見える頬を膨らませた。それから足を放り出して、スケッチブックを広いカウチの上に置き身体を伸ばした。
「おい、アルハイゼン。きみ、酒にもつまみにもまったく手をつけていないじゃないか」
大方、行き詰まったのだろう。筆が乗っている時はこちらの様子など気にも留めないくせに、己の興味が霧散した途端に周囲に目を向けるのは学者の悪癖だ。
2911本に落としていた視線を上げれば、向かいのカウチに座って酒を煽る金髪が見えた。テーブルに置かれた酒とつまみを右手で口に放り込み、膝を曲げ太ももに置いたスケッチブックの上で左手を動かしている。
「……うーん」
その内に、ペンの動きが鈍くなる。横髪を掻き上げて唇を尖らせたまま、カーヴェは照明の光で血色が良く見える頬を膨らませた。それから足を放り出して、スケッチブックを広いカウチの上に置き身体を伸ばした。
「おい、アルハイゼン。きみ、酒にもつまみにもまったく手をつけていないじゃないか」
大方、行き詰まったのだろう。筆が乗っている時はこちらの様子など気にも留めないくせに、己の興味が霧散した途端に周囲に目を向けるのは学者の悪癖だ。
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TRAINING2/2🌱🏛️ワンドロワンドロ【いってきます】【星座】 苦手な言葉がある。
『カーヴェ』
金色の髪に隠された表情は歳を重ねるごとに曖昧になっていった。顔を見ることは今でもできる。写真に残されているのは、二度と変わることのない笑顔だ。
父さんは、どんな表情で僕の名前を呼んで、あの日出かけていっただろうか。
「……夢」
目を開けて、いつものベッドの感触に息を吐く。スメール人は夢を取り戻した。草神救出が行われ一変したスメールは、先日学院トーナメントを含む学院祭を終えたばかりだ。
季節は春に差し掛かっている。暖かくなった外では花々が咲き始め、鳥の鳴き声はいつもより機嫌が良さそうに聞こえた。ベッドから窓を見上げたこちらの心境とは真逆の歌声だった。
部屋の掃除をしているとき、本棚の間から落ちてきた古びたノートに手をとめた。見覚えがなくアルハイゼンの私物かと思って持ち上げると、本の表紙に書かれていたのはカーヴェの名前で首を傾げる。思い出せない内容にページをめくると、まだ幼さの残る自分の文字と絵が描かれていた。
4328『カーヴェ』
金色の髪に隠された表情は歳を重ねるごとに曖昧になっていった。顔を見ることは今でもできる。写真に残されているのは、二度と変わることのない笑顔だ。
父さんは、どんな表情で僕の名前を呼んで、あの日出かけていっただろうか。
「……夢」
目を開けて、いつものベッドの感触に息を吐く。スメール人は夢を取り戻した。草神救出が行われ一変したスメールは、先日学院トーナメントを含む学院祭を終えたばかりだ。
季節は春に差し掛かっている。暖かくなった外では花々が咲き始め、鳥の鳴き声はいつもより機嫌が良さそうに聞こえた。ベッドから窓を見上げたこちらの心境とは真逆の歌声だった。
部屋の掃除をしているとき、本棚の間から落ちてきた古びたノートに手をとめた。見覚えがなくアルハイゼンの私物かと思って持ち上げると、本の表紙に書かれていたのはカーヴェの名前で首を傾げる。思い出せない内容にページをめくると、まだ幼さの残る自分の文字と絵が描かれていた。
ぽる。
INFO3/16 春コミ ・神ノ叡智【東4ホール・お30a】
アルカヴェ新刊サンプルです
『キミの話』R-18
B5 / P46 / 600円(会場価格)
2人の気持ちが駆け巡るノンストップな初夜本です!
とらのあな通販予約中⇒https://ec.toranoana.jp/joshi_r/ec/item/040031222968
18歳以上閲覧可⇒パスワード18才以上? yes / no 15
teasぱんだ
TRAINING1/26🌱🏛️ワンドロ。全年齢です。
ワンドロ【ネクタイ】【運任せ】 着慣れない服というのは身につけるのに時間を要する。
ズボンにシャツの裾を入れて、ベルトを巻いた。いつも腰に巻いている布よりも細く硬い紐だ。
黒いシャツの上にネクタイを巻いてからベストに腕を通す。ボタンを留めてタイの位置を調整して、タイピンをつける場所をどの高さにしようかと悩んでいたとき、カーヴェの背後にあった扉が開かれた。
「用意は終わったか。旅人が来ている」
声と共に部屋に入ってきたアルハイゼンはいつもと変わらない服装だ。対して、カーヴェは白いスーツを身にまとっていた。
「時間よりも早く着いてしまったから急がなくていいと伝えてくれ、だそうだ」
「よかった。もう時間かと思ったよ。君がわざわざ言いに来るなんて珍しいじゃないか」
3551ズボンにシャツの裾を入れて、ベルトを巻いた。いつも腰に巻いている布よりも細く硬い紐だ。
黒いシャツの上にネクタイを巻いてからベストに腕を通す。ボタンを留めてタイの位置を調整して、タイピンをつける場所をどの高さにしようかと悩んでいたとき、カーヴェの背後にあった扉が開かれた。
「用意は終わったか。旅人が来ている」
声と共に部屋に入ってきたアルハイゼンはいつもと変わらない服装だ。対して、カーヴェは白いスーツを身にまとっていた。
「時間よりも早く着いてしまったから急がなくていいと伝えてくれ、だそうだ」
「よかった。もう時間かと思ったよ。君がわざわざ言いに来るなんて珍しいじゃないか」
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TRAINING1/19🌱🏛️ワンドロ。全年齢です。ワンドロ【小動物】【ご褒美】 バイダ港に来たのは随分と久しぶりのことだった。
すっかり廃れてしまった元港町に人の行き来はほとんどない。稀にフォンテーヌからの船が身を寄せるが、他国との正式な貿易が許可されているのはオルモス港だけのため本格的な貿易港とはなり得なかった。
母がフォンテーヌに旅立ったのはここからだった。当時はまだ活気があり、今のように教令院からの規制で貿易が規制されていることもなかった。
「それも徐々に変わっていくだろう」
現書記官の言葉に、カーヴェは息を吐いた。アザールたちの計画が露見し、スメールは神が統治する国となった。クラクサナリデビ様なら、教令院が全てを把握できるようにと貿易販路を制限することはないだろう。
2159すっかり廃れてしまった元港町に人の行き来はほとんどない。稀にフォンテーヌからの船が身を寄せるが、他国との正式な貿易が許可されているのはオルモス港だけのため本格的な貿易港とはなり得なかった。
母がフォンテーヌに旅立ったのはここからだった。当時はまだ活気があり、今のように教令院からの規制で貿易が規制されていることもなかった。
「それも徐々に変わっていくだろう」
現書記官の言葉に、カーヴェは息を吐いた。アザールたちの計画が露見し、スメールは神が統治する国となった。クラクサナリデビ様なら、教令院が全てを把握できるようにと貿易販路を制限することはないだろう。
teasぱんだ
DOODLE1/12🌱🏛️ワンドロ。全年齢です。
ワンドロ【瞳】【寝言】 なんだかとても幸せな心地だ。
目が覚めて、カーヴェは知恵の殿堂で眠っていたことを理解した。机に置かれた本たちが視界に広がる。閉じられた本の上に乗っている見覚えのあるグローブに目を瞬かせた。
予想の通りそこにいたのはアルハイゼンだ。ふわふわとした夢心地の気分で、カーヴェはアルハイゼンの横顔をこっそり見る。そして彼の唇が嬉しそうに笑っているのを見て閉じていた口が開いた。
「あ、」
「起きたか」
カーヴェがいる方ではなく、本棚の方を見ていたアルハイゼンが発した声に気づいて振り返る。
「昨日も朝まで作業をしていたせいだろう。知恵の殿堂で眠るのが学生以外にもいるとは。知見が広がったよ」
「……君ねぇ。寝起きから皮肉ばかり聞かせないでくれ。知恵の殿堂に身分を登録していれば、卒業生だって使用許可があるはずだ。賢者たちもそう言ってる。妙論派の卒業生が知恵の殿堂で調べ物をしていても構わないだろう」
2592目が覚めて、カーヴェは知恵の殿堂で眠っていたことを理解した。机に置かれた本たちが視界に広がる。閉じられた本の上に乗っている見覚えのあるグローブに目を瞬かせた。
予想の通りそこにいたのはアルハイゼンだ。ふわふわとした夢心地の気分で、カーヴェはアルハイゼンの横顔をこっそり見る。そして彼の唇が嬉しそうに笑っているのを見て閉じていた口が開いた。
「あ、」
「起きたか」
カーヴェがいる方ではなく、本棚の方を見ていたアルハイゼンが発した声に気づいて振り返る。
「昨日も朝まで作業をしていたせいだろう。知恵の殿堂で眠るのが学生以外にもいるとは。知見が広がったよ」
「……君ねぇ。寝起きから皮肉ばかり聞かせないでくれ。知恵の殿堂に身分を登録していれば、卒業生だって使用許可があるはずだ。賢者たちもそう言ってる。妙論派の卒業生が知恵の殿堂で調べ物をしていても構わないだろう」
teasぱんだ
DONE1/5🌱🏛️ワンドロ。全年齢です。ワンドロ【独り占め】【アクセサリー】 カッカッカッ
板書されていく文字は古代キングデシェレト文明の文字の一つで、新しい解釈が論文で発表されたばかりだった。気難しいタイプの先生はカーヴェの苦手なタイプだ。それでもこの授業をとっている理由は、隣に座るアルハイゼンが選択しているから。
「…………」
生真面目な文字が並んでいくアルハイゼンのノートとは対照的に、カーヴェのノートには湾曲した線が増えていく。ああ、次はこのデザインもいいな。閃いて、資料が足りないと鞄を漁った。頭を下げた瞬間、さっきまで頭があった場所をチョークが通り過ぎた。
「いい加減にしろ! カーヴェ! 授業が終わったら教室に残るように!」
「えぇー?」
「……君が落書きをしていることはとっくにバレていた」
3194板書されていく文字は古代キングデシェレト文明の文字の一つで、新しい解釈が論文で発表されたばかりだった。気難しいタイプの先生はカーヴェの苦手なタイプだ。それでもこの授業をとっている理由は、隣に座るアルハイゼンが選択しているから。
「…………」
生真面目な文字が並んでいくアルハイゼンのノートとは対照的に、カーヴェのノートには湾曲した線が増えていく。ああ、次はこのデザインもいいな。閃いて、資料が足りないと鞄を漁った。頭を下げた瞬間、さっきまで頭があった場所をチョークが通り過ぎた。
「いい加減にしろ! カーヴェ! 授業が終わったら教室に残るように!」
「えぇー?」
「……君が落書きをしていることはとっくにバレていた」
8859yuye
PROGRESSあけおめことよろ!クリスマスあたりに枠だけ作ったものの構図が全然決まらなくてやっと年始になって描き始めたけど全然おわらん~実家帰る荷造りしないといけないからこれもう1月に終わるのか?…1日に魔神任務やりたかったけど全然余裕ないのであった 2
teasぱんだ
MOURNINGホヨフェア女装🏛️でわーってなって書いたもの。女装は早々に解いてます。付き合ってない🌱🏛️。全年齢。
Dress 女装の指示に抗議をしたが一瞬で却下された。渡された薄い生地と煌びやかな靴にため息をつく。
女装をしなければならないから出たため息ではなかった。ここにいると思っていた男がいないことに関しての、不満のため息。
『君は……』
懐かしい記憶が脳裏をよぎって、振り払うように袖を通した。
やるからには完璧に。それが僕の心情だ。足りていない準備もあったが、最大限振る舞うことができたと思う。
差し出された腕に指先を絡め、高いヒールに上手く重心を乗せて歩き出す。
「へぇ。器用なものだな」
カツカツと音を立てながら歩く姿に、リオセスリが感心の言葉をかけた。
「昔、母の服と靴を借りたことがあってね」
「あんたならさぞかし似合ったんだろうな」
3024女装をしなければならないから出たため息ではなかった。ここにいると思っていた男がいないことに関しての、不満のため息。
『君は……』
懐かしい記憶が脳裏をよぎって、振り払うように袖を通した。
やるからには完璧に。それが僕の心情だ。足りていない準備もあったが、最大限振る舞うことができたと思う。
差し出された腕に指先を絡め、高いヒールに上手く重心を乗せて歩き出す。
「へぇ。器用なものだな」
カツカツと音を立てながら歩く姿に、リオセスリが感心の言葉をかけた。
「昔、母の服と靴を借りたことがあってね」
「あんたならさぞかし似合ったんだろうな」
しののめ
MAIKING【アルカヴェ】As the river flows swiftly 配膳がいない世界に迷い込む壁の話 超書きかけ 朝目が醒めてすぐ覚えた違和感は、形にならずそのまま霧散した。外からは朝を告げる鳥の声がしていて、僕はゆっくりと身体を起こす。覚束無い足取りでのろのろと身支度をする。何かを口に出しかけて、けれど次の瞬間には忘れてしまっていた。首をかしげる間もなく、時計に急かされるまま、僕は静かな家を後にしたのだった。
それが、今朝の話。太陽が頂点に昇って傾き始める頃合いまで、僕は朝の違和感なんてどこかへ忘れ去ったままだった。クライアントとの打ち合わせが円満に終わった夕方、カフェでぼんやりと噴水を眺めていた僕は、とある約束を思い出す。もしかして今日は、あの日じゃないか?
あの日、というのは、僕たちが月に一度か二度ほどの頻度で開いている相談──もとい、酒の席のことである。発端は友人であるティナリの弟子たるコレイ、彼女の学習進度等について食事会を開いたことだったが、今ではそれ以外のこと──例えば日常の愚痴やちょっとした議論、果ては七聖召喚まで──の比重も大きくなりつつある。彼らがどう思っているかは知らないけれど、少なくとも僕にとっては、楽しいひとときになっていた。だから、普段ならばこうして直前まで忘れている、なんてことはまずないのに──
718それが、今朝の話。太陽が頂点に昇って傾き始める頃合いまで、僕は朝の違和感なんてどこかへ忘れ去ったままだった。クライアントとの打ち合わせが円満に終わった夕方、カフェでぼんやりと噴水を眺めていた僕は、とある約束を思い出す。もしかして今日は、あの日じゃないか?
あの日、というのは、僕たちが月に一度か二度ほどの頻度で開いている相談──もとい、酒の席のことである。発端は友人であるティナリの弟子たるコレイ、彼女の学習進度等について食事会を開いたことだったが、今ではそれ以外のこと──例えば日常の愚痴やちょっとした議論、果ては七聖召喚まで──の比重も大きくなりつつある。彼らがどう思っているかは知らないけれど、少なくとも僕にとっては、楽しいひとときになっていた。だから、普段ならばこうして直前まで忘れている、なんてことはまずないのに──