C_suzukii
MENU矜持7お品書きです。よろしくお願いします!新刊はbooth、FOLIOでの通販も予定してます。リンク先R18
https://hkgm.booth.pm/items/6169558
じろ~
PAST昔書いた御武のSSです!過去の思い出について寿史が考えているだけの短い話です
がらんどうを壊したい「少し走ってくる」
そう言って身を翻した一孝を、呼び止めることはできなかった。
伸ばしかけた手を戻し、寿史は唇を噛み締めた。また、自分は彼に何も言えなかった。……いや、仮に何か言えていても、彼は聞いてくれなかっただろう。
彼にとって寿史は、弱みを見せられる相手ではない。
その事実が心を締め付け、寿史は俯くことしか出来なかった。
話は少し遡る。
事の発端は白星の文化祭だ。皆でバンドをしようという敬の発案で、寿史達はヒーロー活動の合間にそれぞれ担当の楽器を練習していた。
過去の文化祭の思い出を語りながら練習する時間は楽しかったが、同時に寿史は少し寂しさを感じていた。
なぜなら、その思い出の中に、一孝と光希は登場しないから。
2495そう言って身を翻した一孝を、呼び止めることはできなかった。
伸ばしかけた手を戻し、寿史は唇を噛み締めた。また、自分は彼に何も言えなかった。……いや、仮に何か言えていても、彼は聞いてくれなかっただろう。
彼にとって寿史は、弱みを見せられる相手ではない。
その事実が心を締め付け、寿史は俯くことしか出来なかった。
話は少し遡る。
事の発端は白星の文化祭だ。皆でバンドをしようという敬の発案で、寿史達はヒーロー活動の合間にそれぞれ担当の楽器を練習していた。
過去の文化祭の思い出を語りながら練習する時間は楽しかったが、同時に寿史は少し寂しさを感じていた。
なぜなら、その思い出の中に、一孝と光希は登場しないから。
じろ~
PAST昔出した倫慎本に載せた小説です。支部に載せているものと同じですがせっかくなのでこちらでもポイポイしておきます!最果てに咲く 今日もいつも通りの時間に目が覚めた。ベッドから起き上がり、体温を測る。もう何年も身体の心配をされる生活を続けてきたため、朝に体調確認をする癖がついていた。今日は平熱で、頭痛も何もない。健康そのものだ。
良かった、今日も無事に訓練が出来る。そう思い、慎は手早く準備を済ますと合宿所に向けて出発した。何も変わったことのない、いつも通りの一日が始まった。
この時は、そう思っていた。
誰よりも早く訓練施設につき、準備運動を始める。慎は他のヒーローと比べて訓練期間が大幅に遅れている。少しでも皆に追いつくために、訓練日は早く来てグラウンドを走ったり、筋トレを行うなど、体力づくりを自主的に行なっていた。
朝のルーティンワークをこなしている間に、他のヒーローが次々と集まってくる。良輔と挨拶を交わした後、「あんまり朝から飛ばすと大変だぞ。無茶するなよ」と釘を刺され苦笑した。良輔は今でも慎の体調をよく心配してくれる。その優しさに感謝しながらも、良輔自身ランニングをしてきたのか既に薄ら汗をかいてるのを見て、敵わないなぁと慎は胸中で軽くため息をついた。彼のようになるには、何倍も努力が必要なのだ。自分も、もっと頑張らなくては。
10911良かった、今日も無事に訓練が出来る。そう思い、慎は手早く準備を済ますと合宿所に向けて出発した。何も変わったことのない、いつも通りの一日が始まった。
この時は、そう思っていた。
誰よりも早く訓練施設につき、準備運動を始める。慎は他のヒーローと比べて訓練期間が大幅に遅れている。少しでも皆に追いつくために、訓練日は早く来てグラウンドを走ったり、筋トレを行うなど、体力づくりを自主的に行なっていた。
朝のルーティンワークをこなしている間に、他のヒーローが次々と集まってくる。良輔と挨拶を交わした後、「あんまり朝から飛ばすと大変だぞ。無茶するなよ」と釘を刺され苦笑した。良輔は今でも慎の体調をよく心配してくれる。その優しさに感謝しながらも、良輔自身ランニングをしてきたのか既に薄ら汗をかいてるのを見て、敵わないなぁと慎は胸中で軽くため息をついた。彼のようになるには、何倍も努力が必要なのだ。自分も、もっと頑張らなくては。