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DOODLE正月🍓🌸 ネタお借りしました新年●
「ジェリー、ジェリー、起きて起きて起きて」
ゆさゆさこねこね。いつものようにサクラが身体を揺さぶってくる。
「起きて〜〜ねえ〜〜〜」
鼻にかかった甘えた声。頬にすりすり頬擦りして、ちゅうちゅう食んで吸ってくる感触。
「ん゙……今何時……」
起こされたジェラードは薄目を開けた。安い狭い古い日本のアパート、安い薄い布団から見えた世界は、ほぼ暗闇で。
「夜じゃねえか……」
「6時半」
「だあ〜……」
ド早朝すぎる。なんでうちのこはこんな朝早いし朝強いんだ。つーか寒い。内心で色んな文句を並べ、ジェラードは布団を被り直す。サクラと体温を分かち合わないと眠れないせんべい布団。なのに当のサクラは、ジェラードが被った布団をめくってくる。
1405「ジェリー、ジェリー、起きて起きて起きて」
ゆさゆさこねこね。いつものようにサクラが身体を揺さぶってくる。
「起きて〜〜ねえ〜〜〜」
鼻にかかった甘えた声。頬にすりすり頬擦りして、ちゅうちゅう食んで吸ってくる感触。
「ん゙……今何時……」
起こされたジェラードは薄目を開けた。安い狭い古い日本のアパート、安い薄い布団から見えた世界は、ほぼ暗闇で。
「夜じゃねえか……」
「6時半」
「だあ〜……」
ド早朝すぎる。なんでうちのこはこんな朝早いし朝強いんだ。つーか寒い。内心で色んな文句を並べ、ジェラードは布団を被り直す。サクラと体温を分かち合わないと眠れないせんべい布団。なのに当のサクラは、ジェラードが被った布団をめくってくる。
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DOODLEついったでメリーゴーランドネタ呟いたら思いついた貴方は白馬の王子様 ●
半グレ組織の鎮圧。まあ、ガンドッグのありふれた仕事だ。
渇いた銃声が二つ続いて、最後の一人の膝と手首に穴が空く。銃を落としながら、路地裏のアスファルトにターゲットが倒れ込む。出血と、苦悶の叫び。
「ハハハハハ――痛いかぁ〜? なぁ、おい、なあ?」
その頭部を踏みつけて、踏み躙り。拳銃を突きつけるサクラが軽薄に笑う。
「降参するか? ここで死ぬか?」
●
サクラは最近、意図的な殺しをしなくなったように思う。
とはいえこんな稼業だ、激しい銃撃戦の中では不殺を貫き通すのも難しいが。それでも、敢えて殺しにいくような言動は幾らかマシになった気がする。さっきのように手足を撃って無力化するやり方が増えている。
2370半グレ組織の鎮圧。まあ、ガンドッグのありふれた仕事だ。
渇いた銃声が二つ続いて、最後の一人の膝と手首に穴が空く。銃を落としながら、路地裏のアスファルトにターゲットが倒れ込む。出血と、苦悶の叫び。
「ハハハハハ――痛いかぁ〜? なぁ、おい、なあ?」
その頭部を踏みつけて、踏み躙り。拳銃を突きつけるサクラが軽薄に笑う。
「降参するか? ここで死ぬか?」
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サクラは最近、意図的な殺しをしなくなったように思う。
とはいえこんな稼業だ、激しい銃撃戦の中では不殺を貫き通すのも難しいが。それでも、敢えて殺しにいくような言動は幾らかマシになった気がする。さっきのように手足を撃って無力化するやり方が増えている。
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DOODLEスレッドのネタ🍓🌸 ●
「〇〇〇〇ナ! 〇〇〇〇ヤ、セヤロ? 〇〇〇〇ネン、アンナ、オレ〇〇〜〜――」
サクラが日本語を喋っている。メッセージアプリの無料通話で、日本のクラスメイトと。ジェラードの家のソファに腰かけ、脚まで偉そうに組んで背もたれに片腕を預けて、文字通りの『我が物』だ。
聞こえてくるのは、日本語の独特のイントネーション、少し高く聞こえるトーン、リズミカルで抑揚が大きく、弾むような喋り方、部分的に分かる単語。――ジェラードがじっと見る先には、サクラの後頭部がある。黒檀の髪と肌の色のコントラスト。なめらかな曲線を描く耳の形。
「なはははは ホンデナ〇〇〇〇――」
ご機嫌な様子を眺めつつ、ふっと、ジェラードはサクラの後頭部の刈り上がった部分に手を触れた。じょり、と短髪のしっかりした心地が掌に返ってくる。
1548「〇〇〇〇ナ! 〇〇〇〇ヤ、セヤロ? 〇〇〇〇ネン、アンナ、オレ〇〇〜〜――」
サクラが日本語を喋っている。メッセージアプリの無料通話で、日本のクラスメイトと。ジェラードの家のソファに腰かけ、脚まで偉そうに組んで背もたれに片腕を預けて、文字通りの『我が物』だ。
聞こえてくるのは、日本語の独特のイントネーション、少し高く聞こえるトーン、リズミカルで抑揚が大きく、弾むような喋り方、部分的に分かる単語。――ジェラードがじっと見る先には、サクラの後頭部がある。黒檀の髪と肌の色のコントラスト。なめらかな曲線を描く耳の形。
「なはははは ホンデナ〇〇〇〇――」
ご機嫌な様子を眺めつつ、ふっと、ジェラードはサクラの後頭部の刈り上がった部分に手を触れた。じょり、と短髪のしっかりした心地が掌に返ってくる。
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DOODLEバカンス回後のサクラの気持ちただいま●
夢のようなひと時をすごしたオセアニアから、アメリカへと戻ってきた。
この家には随分久しぶりに帰ってきた気がする。「なんだかんだ我が家は落ち着くな」、とジェラードはキャリーケースを置きながら苦笑した。サクラも「セヤナ」と日本語で笑った。
それから……ほどなくのことだった。長旅とか時差とかで、ジェラードがソファに寝そべり微睡みはじめたのは。
「……」
寝顔を見下ろすサクラは眠たくない。疲れてもいない。そーっと、ジェラードの傍らに座る。
(オセアニア、楽しかったな〜……また行きたいな、ジェリーと一緒に……)
顔に顔を寄せる。静かな寝息と、閉じられた赤茶色の睫毛、彫りの深い顔立ち、白い額にかかった前髪。彼の高い鼻とサクラの鼻がつんと触れた。少年は至近距離で、ジェラードを見つめ続けている。
1824夢のようなひと時をすごしたオセアニアから、アメリカへと戻ってきた。
この家には随分久しぶりに帰ってきた気がする。「なんだかんだ我が家は落ち着くな」、とジェラードはキャリーケースを置きながら苦笑した。サクラも「セヤナ」と日本語で笑った。
それから……ほどなくのことだった。長旅とか時差とかで、ジェラードがソファに寝そべり微睡みはじめたのは。
「……」
寝顔を見下ろすサクラは眠たくない。疲れてもいない。そーっと、ジェラードの傍らに座る。
(オセアニア、楽しかったな〜……また行きたいな、ジェリーと一緒に……)
顔に顔を寄せる。静かな寝息と、閉じられた赤茶色の睫毛、彫りの深い顔立ち、白い額にかかった前髪。彼の高い鼻とサクラの鼻がつんと触れた。少年は至近距離で、ジェラードを見つめ続けている。