なふたはし
DONEhttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23834159 の後日譚?です「では、お先にお風呂いただきます」
「急いじゃダメだよー。ちゃんと温まってねー」
恋人を送り出し、想楽はなんともない顔で後片付けに戻った。二人がいない間に片付けてはいたものの、到底俺一人では終えられる量ではなかった。一体この部屋で何があったんだ。
「兄さん、床掃くからそこ退いて―」
「あ、ああ……」
想楽は淡々と観葉植物の土を掃き集める。俺が帰宅した時の状況から察するに、想楽が恋人を襲おうとするから抵抗していたんだろうか。それとも、大暴れする恋人を想楽が止めたのだろうか。……いや、どちらでも修羅場には違いない。乱入したタイミングが真っ最中じゃなかっただけでもありがたく思おう。
しかしやはり好奇心は消えず、俺は想楽にそれとなく視線を送るが、一向に気にする様子はない。カチャカチャと物を動かす音だけがリビングに響き、沈黙がだんだん辛くなっていく。
1523「急いじゃダメだよー。ちゃんと温まってねー」
恋人を送り出し、想楽はなんともない顔で後片付けに戻った。二人がいない間に片付けてはいたものの、到底俺一人では終えられる量ではなかった。一体この部屋で何があったんだ。
「兄さん、床掃くからそこ退いて―」
「あ、ああ……」
想楽は淡々と観葉植物の土を掃き集める。俺が帰宅した時の状況から察するに、想楽が恋人を襲おうとするから抵抗していたんだろうか。それとも、大暴れする恋人を想楽が止めたのだろうか。……いや、どちらでも修羅場には違いない。乱入したタイミングが真っ最中じゃなかっただけでもありがたく思おう。
しかしやはり好奇心は消えず、俺は想楽にそれとなく視線を送るが、一向に気にする様子はない。カチャカチャと物を動かす音だけがリビングに響き、沈黙がだんだん辛くなっていく。