UsaUsa_mitumaki
DONE赤熊さんがサーカス団と取引する話お借りしました!
赤熊さん
こちらのお話(https://x.com/baba_rooo/status/1868975024193126899?s=46&t=AZk4leD-d6wFoCFdnXGdxA)の流れをくんでいます
かくして取引は成された「よう、お前か。エースを名乗ってるやつってのは」
冷たいコンクリートの建物に、低く気だるげな声が響く。目の前の扉から現れたボロボロのキグルミ。扉の向こう側から聞こえる、この場に似つかわしくない楽しげな音楽と人々の喧騒。コンクリートの床が繋がっているはずなのに、キグルミが現れた扉の向こうには木造の床が広がっている。
何者かわからずに眉を寄せ、相手を観察しているとキグルミが「うおっ」と声を上げる。
「おいおい随分派手な遊び方してんじゃねぇか……」
そう言ってみつめてるのは、床に転がる人の体。それも一つではなく、たくさんの。
「ハッお上品なアンタらには見なれねぇか?」
「お前らみたいにあちこちに噛みつかないって言えよ、クソガキ」
4928冷たいコンクリートの建物に、低く気だるげな声が響く。目の前の扉から現れたボロボロのキグルミ。扉の向こう側から聞こえる、この場に似つかわしくない楽しげな音楽と人々の喧騒。コンクリートの床が繋がっているはずなのに、キグルミが現れた扉の向こうには木造の床が広がっている。
何者かわからずに眉を寄せ、相手を観察しているとキグルミが「うおっ」と声を上げる。
「おいおい随分派手な遊び方してんじゃねぇか……」
そう言ってみつめてるのは、床に転がる人の体。それも一つではなく、たくさんの。
「ハッお上品なアンタらには見なれねぇか?」
「お前らみたいにあちこちに噛みつかないって言えよ、クソガキ」
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PASTパパボスの味と欣怡がコンビニ飯を愛するきっかけになったあれそれの話イカれた奴に情なんて意味がないコトコトと鍋の中でスープが踊り、ジュージューとフライパンの中では油とひき肉の合唱が聞こえる。そんな音楽が聞こえるキッチンに、料理をする40代ほどの女とその周りをウロウロする幼い子どもが、暖かな夕日に照らされていた。
「ね、ね、鈴玉(リンユー)、まだ?」
「まだですよ、欣怡お嬢様。もう少しお待ちください」
「待ちきれないわ。だって鈴玉の手作りハンバーグなんだもの」
少し興奮した様子で無邪気に笑う欣怡に、鈴玉と呼ばれた女は困ったように笑う。学校から持ち帰ってきた本を見せながら、「ハンバーグって手作りできるのね!私、鈴玉のハンバーグ食べたい!」と言われたときは驚いたものだ。そんな大したものではないとは伝えたはずなのに、目の前の子どもは随分と嬉しそうに鼻歌を歌ってる。
3200「ね、ね、鈴玉(リンユー)、まだ?」
「まだですよ、欣怡お嬢様。もう少しお待ちください」
「待ちきれないわ。だって鈴玉の手作りハンバーグなんだもの」
少し興奮した様子で無邪気に笑う欣怡に、鈴玉と呼ばれた女は困ったように笑う。学校から持ち帰ってきた本を見せながら、「ハンバーグって手作りできるのね!私、鈴玉のハンバーグ食べたい!」と言われたときは驚いたものだ。そんな大したものではないとは伝えたはずなのに、目の前の子どもは随分と嬉しそうに鼻歌を歌ってる。