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TRAININGアズロロ小説……ですがロロくん出てきません💦すみません……!本編に入れようかと思ってカットした場面。ジェイド時点です。
貴方の世界を 夜。
ラウンジの方で作業しているとやや乱暴気味にドアが開けられた。僕とフロイドが同時に振り向く。案の定、彼がため息を吐きながら入ってきた。
「まだ残っていたんですか」
「えぇ。例のマルシェで出すメニューの考案を」
「あぁ……期限までまだ時間があるから、あまり焦らなくて良い。僕も案出したいし」
「かしこまりました」
僕は頷き、ノートを閉じた。もとよりそんな気がしていたので、さほど真剣には考えていない。
「てかアズールまだ起きてたの?明日早いんでしょ」
「荷物の準備をしていたんだ。忘れ物でもあったら困るだろう」
ラウンジのソファに倒れ込み、またため息。どうやら今回の相手には少々手を焼いているらしい。
文字通り———この堅物な友人の、胸の、奥底を焼くような人間がいるようなのだ。
1703ラウンジの方で作業しているとやや乱暴気味にドアが開けられた。僕とフロイドが同時に振り向く。案の定、彼がため息を吐きながら入ってきた。
「まだ残っていたんですか」
「えぇ。例のマルシェで出すメニューの考案を」
「あぁ……期限までまだ時間があるから、あまり焦らなくて良い。僕も案出したいし」
「かしこまりました」
僕は頷き、ノートを閉じた。もとよりそんな気がしていたので、さほど真剣には考えていない。
「てかアズールまだ起きてたの?明日早いんでしょ」
「荷物の準備をしていたんだ。忘れ物でもあったら困るだろう」
ラウンジのソファに倒れ込み、またため息。どうやら今回の相手には少々手を焼いているらしい。
文字通り———この堅物な友人の、胸の、奥底を焼くような人間がいるようなのだ。
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TRAINING海に行くアズロロ その後の小話イベント用展示小説となります
☆全年齢
☆時間軸がちょっと曖昧
☆なんでも許せる方向け
旅の後味 長い一日が終わる。
『———いいですか。明日でも良いので、必ず一度病院へ行ってください。何か身体に支障がありましたら僕までご連絡を。絶対ですからね。くれぐれも自己判断はやめて下さい』
何度も念を押して、彼はあの学園へと帰っていった。赤くなった目を隠すよう、眼鏡の位置を直して振り返らずに行ってしまった。
銀色の髪が揺れ、列車の扉が閉まる。
それが見えなくなるまで、私は彼を見送ったのだった。
「……はぁ」
流石に疲れが出たのか、自身の部屋に着くなり私は荷物を放り出してベッドに身体を投げる。今日は、服の皺を気にする必要も無い。仰向けになって天井を見上げ、一人ため息をついた。
「泣かせてしまった」
目を瞑る。控えめな銀色の瞳から、暖かな雫がはらはらと降っていた。いつもの、凛としていてどこか踏み込まれる事を拒むような、挑戦的な表情を歪ませて。
909『———いいですか。明日でも良いので、必ず一度病院へ行ってください。何か身体に支障がありましたら僕までご連絡を。絶対ですからね。くれぐれも自己判断はやめて下さい』
何度も念を押して、彼はあの学園へと帰っていった。赤くなった目を隠すよう、眼鏡の位置を直して振り返らずに行ってしまった。
銀色の髪が揺れ、列車の扉が閉まる。
それが見えなくなるまで、私は彼を見送ったのだった。
「……はぁ」
流石に疲れが出たのか、自身の部屋に着くなり私は荷物を放り出してベッドに身体を投げる。今日は、服の皺を気にする必要も無い。仰向けになって天井を見上げ、一人ため息をついた。
「泣かせてしまった」
目を瞑る。控えめな銀色の瞳から、暖かな雫がはらはらと降っていた。いつもの、凛としていてどこか踏み込まれる事を拒むような、挑戦的な表情を歪ませて。
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DONE海に行くアズロロイベント用展示小説となります
☆全年齢
☆時間軸がちょっと曖昧
☆何でも大丈夫な方向け
ひと夏に溺れる 僕は、必ず。
世界統べる、偉大な魔法士になる。誰にも馬鹿にされず、堂々と胸を張って生きられるように。
その為に、僕は———……
***
「これはこれは!ノーブルベルカレッジからはるばるお越しいただいた、ロロ・フランムさんではありませんか!」
その姿を見るや否や、僕は声のトーンを一回り、いや二回りほど高くする。花の街で見た豪華絢爛な制服では無く、見慣れたジャケットに身を包んだ彼は居心地悪そうに肩を震わせた。
「……あ、あぁ、君は」
「そうです!交流会では大変お世話になりましたアズール・ア—シェングロットです。いやぁ覚えていただいたなんて、なんと光栄な事か!」
彼が逃げる前に、その細い手をがしっと掴む。ぶんぶんと縦に振りながら、交渉で培ったトークスキルを遺憾なく発揮し相手に喋らせる隙を与えない。
16236世界統べる、偉大な魔法士になる。誰にも馬鹿にされず、堂々と胸を張って生きられるように。
その為に、僕は———……
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「これはこれは!ノーブルベルカレッジからはるばるお越しいただいた、ロロ・フランムさんではありませんか!」
その姿を見るや否や、僕は声のトーンを一回り、いや二回りほど高くする。花の街で見た豪華絢爛な制服では無く、見慣れたジャケットに身を包んだ彼は居心地悪そうに肩を震わせた。
「……あ、あぁ、君は」
「そうです!交流会では大変お世話になりましたアズール・ア—シェングロットです。いやぁ覚えていただいたなんて、なんと光栄な事か!」
彼が逃げる前に、その細い手をがしっと掴む。ぶんぶんと縦に振りながら、交渉で培ったトークスキルを遺憾なく発揮し相手に喋らせる隙を与えない。