yosimiko0126yum
PROGRESS怪談話DDDです。
無題 バスに乗り、揺れに身を任せながら車窓を眺める。雨が理由なのか、乗客は少なくて閑散としていた。住宅街の合間に緑地が挟まり、時々に通行人が傘を差しているのが見える。乗り込む時に止んだはずの雨が、ふたたび降り出しているようだ。
乗客が少ないこともあって、車内は水を打ったように静かだ。とはいえバスの機動音は聞こえているから、まったくの無音ではない。ただ気にならないくらいの音しか存在しないから、静かだと感じているだけだ。
無音というのは、真の意味では静かになり得ないのだという。あまりにも静か過ぎると、大抵耳鳴りのようなものが聞こえてくる。そして、しまいには聞こえないはずの音を聞き、声を聞き拾い、言葉を耳にするのだそうだ。
1827乗客が少ないこともあって、車内は水を打ったように静かだ。とはいえバスの機動音は聞こえているから、まったくの無音ではない。ただ気にならないくらいの音しか存在しないから、静かだと感じているだけだ。
無音というのは、真の意味では静かになり得ないのだという。あまりにも静か過ぎると、大抵耳鳴りのようなものが聞こえてくる。そして、しまいには聞こえないはずの音を聞き、声を聞き拾い、言葉を耳にするのだそうだ。