yurieanime
DONEキスの日のオクバデキスの日空調の音と、紙を捲る音が控えめに聞こえる昼下がりの図書館。必要最低限の音しか響かないこの空間は、いつ来ても心地が良い。
今日は研究に必要な資料を所属の大学図書館に借りに来ていた。ネットに膨大な情報が載ってあるが、パソコンで論文を書きながら別のモニターを見たり、ページタブを切り替えたりというのは逆に効率が悪くなることがある。やはり紙の本にはそれなりのメリットがあるのだ。
宇宙・科学コーナーから必要な文献を手に入れて受付へ向かう。返却期限が書かれたカードを渡され、出口の自動ドアをくぐった。
「え〜知らない?キスの場所にはそれぞれ意味があるんだって〜!」
「あんたそういう話ホント好きだよね〜」
私と入れ違いで少しばかり派手な服装をした女学生2人組が入ってきた。静寂な空間に慣れた耳に彼女達の声は余計に響く。それに、過去の偉人たちの叡智が詰まった神聖な図書館という場所に相応しくない声の大きさと内容に、思わずギロリと一瞥する。私の視線に気が付いた彼女たちはハッと息を飲み、そそくさと図書館の中へ入っていった。
2185今日は研究に必要な資料を所属の大学図書館に借りに来ていた。ネットに膨大な情報が載ってあるが、パソコンで論文を書きながら別のモニターを見たり、ページタブを切り替えたりというのは逆に効率が悪くなることがある。やはり紙の本にはそれなりのメリットがあるのだ。
宇宙・科学コーナーから必要な文献を手に入れて受付へ向かう。返却期限が書かれたカードを渡され、出口の自動ドアをくぐった。
「え〜知らない?キスの場所にはそれぞれ意味があるんだって〜!」
「あんたそういう話ホント好きだよね〜」
私と入れ違いで少しばかり派手な服装をした女学生2人組が入ってきた。静寂な空間に慣れた耳に彼女達の声は余計に響く。それに、過去の偉人たちの叡智が詰まった神聖な図書館という場所に相応しくない声の大きさと内容に、思わずギロリと一瞥する。私の視線に気が付いた彼女たちはハッと息を飲み、そそくさと図書館の中へ入っていった。
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DONEテーマでオクバデ、2回目のテーマ「傷」で書きました。目に見えない傷を癒すお話。
現パロ同棲オクバデです。
短く書くことを意識しました。
傷の修復この美しい人は、光り輝くダイヤモンドのようだがその実は、簡単に傷がついてしまうガラスのような人なのだ。
学会から帰って来たバデーニさんは、一見普段と変わらないが内心酷く疲れた表情をしていた。
きっと、陰で嫌味を言われているのを聞いてしまったんだろう。
秀才で英傑な彼は、それ故に人の黒い部分を集めやすい。
そして、「そんなのは気にも留めません」という顔をしておきながら、しっかりと心に受けてしまうのだ。
そんな彼に俺ができることはひとつ。
「おかえりなさい、バデーニさん」
彼を、うんと優しく抱き締める。
貴方が好きだと言ってくれる、人より大きなこの身体で。
貴方の破片が刺さって、自分に傷ができようとも構わない。
「...ただいま」
375学会から帰って来たバデーニさんは、一見普段と変わらないが内心酷く疲れた表情をしていた。
きっと、陰で嫌味を言われているのを聞いてしまったんだろう。
秀才で英傑な彼は、それ故に人の黒い部分を集めやすい。
そして、「そんなのは気にも留めません」という顔をしておきながら、しっかりと心に受けてしまうのだ。
そんな彼に俺ができることはひとつ。
「おかえりなさい、バデーニさん」
彼を、うんと優しく抱き締める。
貴方が好きだと言ってくれる、人より大きなこの身体で。
貴方の破片が刺さって、自分に傷ができようとも構わない。
「...ただいま」
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DOODLE4/30から始まった #テーマでオクバデ から「差」をテーマにして書きました。タイトルは「差」のポーランド語です。
色んな「差」を入れてみました。
書きなぐりなので誤字脱字ご容赦ください。
余談ですが、現パロバデーニさんがツナマヨコーンパン好きだったら可愛いなと思います。
ちなみにこの後オクバデはくっつきます👍
różnica最近、オクジーくんがおかしい。
600年前の記憶を持ちながら現代に、いわゆる転生した私は
同じく前世の記憶を持って産まれたオクジーくんと奇跡的な再会を果たし、日常的に共に過ごしている。
研究者であり教授として働く私の身の回りの世話、まぁつまり前世と同じように雑用係として傍に置いている。
そう、雑用係。単なる雑用係なのだ。私の彼への認識は。
もちろん、世話をしてくれる人間なら誰でもいいという訳では無い。
世間的に厄介者として扱われている私に、文句一つ言わず献身的に働いているし、
何より彼の目、そしてその目で見た世界を表現するため紡がれた言葉たち。
それは前世の頃から変わらずに、素晴らしい才能を発揮している。私はそれを聞くのを、読むのを、600年前と変わらず心待ちにしているのだ。
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同じく前世の記憶を持って産まれたオクジーくんと奇跡的な再会を果たし、日常的に共に過ごしている。
研究者であり教授として働く私の身の回りの世話、まぁつまり前世と同じように雑用係として傍に置いている。
そう、雑用係。単なる雑用係なのだ。私の彼への認識は。
もちろん、世話をしてくれる人間なら誰でもいいという訳では無い。
世間的に厄介者として扱われている私に、文句一つ言わず献身的に働いているし、
何より彼の目、そしてその目で見た世界を表現するため紡がれた言葉たち。
それは前世の頃から変わらずに、素晴らしい才能を発揮している。私はそれを聞くのを、読むのを、600年前と変わらず心待ちにしているのだ。