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    yurieanime

    @yurieanime

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    yurieanime

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    テーマでオクバデ、2回目のテーマ「傷」で書きました。
    目に見えない傷を癒すお話。
    現パロ同棲オクバデです。
    短く書くことを意識しました。

    #オクバデ
    okubade
    #テーマでオクバデ

    傷の修復この美しい人は、光り輝くダイヤモンドのようだがその実は、簡単に傷がついてしまうガラスのような人なのだ。


    学会から帰って来たバデーニさんは、一見普段と変わらないが内心酷く疲れた表情をしていた。
    きっと、陰で嫌味を言われているのを聞いてしまったんだろう。
    秀才で英傑な彼は、それ故に人の黒い部分を集めやすい。
    そして、「そんなのは気にも留めません」という顔をしておきながら、しっかりと心に受けてしまうのだ。


    そんな彼に俺ができることはひとつ。


    「おかえりなさい、バデーニさん」


    彼を、うんと優しく抱き締める。
    貴方が好きだと言ってくれる、人より大きなこの身体で。

    貴方の破片が刺さって、自分に傷ができようとも構わない。


    「...ただいま」


    少しぎこちない動きで、抱きしめ返される。


    俺の愛が、貴方の傷すべてを癒せますように。
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    yurieanime

    MENU8/31 オクバデプチ
    『追憶の場で星々の祝福を』
    にて頒布します、オクバデ短編集 サンプル1
    逃亡if『足音が揃う』
    オクジーくんが審問官を制圧、バデーニさんが手紙を届けたあと合流した逃亡if。
    オク+バデです
    ※初参加のため最小部数で頒布します。お取り置きご希望の方はどなたでもご連絡ください
    足音が揃うびゅう、と風が吹き抜けると、その冷たさに思わず自分を抱き寄せた。

     異端審問官から逃げ仰せて、自由を求める希望の旅……いや、いつ野垂れ死ぬかも分からない地獄の逃亡生活が始まったのは、夏も終わりの頃だった。
     
     
    「バデーニさん」
     耳に染み付いた彼――オクジーくんの声に顔を上げた。
    「大丈夫ですか。どこか痛い?」
    「平気だ。少し疲れただけ」
    「今日はかなり歩きましたからね……。周り見てきました。大丈夫そうです。今日はここで休みましょう」
    「ああ」
     カサカサと枯葉集め、ぱきりと枝を折り、そしてカチカチと火打石を打ち付ける。しばらくするとパチッパチッと乾いた空気が弾ける音、そしてふわりと煙の燻った匂いが漂う。音と匂いで彼が火を起こしているのが分かった。片目を焼かれてから、音や匂いに敏感になったと感じる。この生活になってそれが役立つことも何度かあった。しかし……
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