白川もひゃろく
DONE青空に思いつきで出していた小話に加筆・修正してまとめた小話集です。小話集小話1 「真っ白な存在」
目が覚めたその日の朝日は、いつもよりずっと綺麗だった。光を遮るものがひとつもない、澄んだ青空が広がっていた。その光を浴びながら、身体を起こす。
だが、布団が持ち上がらない。
上がらない、んじゃない。重い、んじゃない。触れた感触がなく、ただ通りすぎている。上体だけがすり抜け、布団はそのままになっている。
自分の手を見てみると、…ほんのり、透けている、ように見える。透けたその向こうには、影も存在していなかった。
昨日はそのまま寝てしまったらしく、パジャマから白衣へと着替えをする必要がなかった。何なら聴診器までもそのまま首にかかっている。
部屋のドアノブは掴めなかったが、身体がすり抜け、そのまま部屋から出られた。
4024目が覚めたその日の朝日は、いつもよりずっと綺麗だった。光を遮るものがひとつもない、澄んだ青空が広がっていた。その光を浴びながら、身体を起こす。
だが、布団が持ち上がらない。
上がらない、んじゃない。重い、んじゃない。触れた感触がなく、ただ通りすぎている。上体だけがすり抜け、布団はそのままになっている。
自分の手を見てみると、…ほんのり、透けている、ように見える。透けたその向こうには、影も存在していなかった。
昨日はそのまま寝てしまったらしく、パジャマから白衣へと着替えをする必要がなかった。何なら聴診器までもそのまま首にかかっている。
部屋のドアノブは掴めなかったが、身体がすり抜け、そのまま部屋から出られた。
白川もひゃろく
MOURNING支配されたドクマリさんと、それにたどり着いたマリオさんのお話。プロットも全部完成して一気に仕上げるつもりが保存ミスで全部消えるという大事故に合ってしまったので没……にしようか迷って途中まで再制作したのが下書きに残ってたので、ここに上げました。本来は続きがあるけど、一旦ここまで。
薄命時に映る赤深く、暗い闇の中で、意識を取り戻した。
その瞬間、肌を冷たさが包み込み、ゆるやかに流れていくことを感じ取った。身体が、ゆっくり、ゆっくりと下へ向かっている。
白衣が、ゆらりゆらりと靡いている。
聴診器が、ゆらりゆらりと揺れている。
ボクは今、落ちている。
落ちていることに気付くのに時間がかかったが、不思議と恐怖は無かった。
だが、何故ボクがここにいるのかは、思い出せない。ボクが何者なのか。何をしていたのかが、もやに包まれている。
ただひとつ、頭の片隅にぼんやりと思い出せたのは、「戦い、勝て」という命令だけだった。
考える間もなく、朝日が昇り始める。移ろい行く色彩を眺めているうちに、世界がその姿を表した。遠くに見える滝と、山と、町並み。…それが、何故か、懐かしい。
968その瞬間、肌を冷たさが包み込み、ゆるやかに流れていくことを感じ取った。身体が、ゆっくり、ゆっくりと下へ向かっている。
白衣が、ゆらりゆらりと靡いている。
聴診器が、ゆらりゆらりと揺れている。
ボクは今、落ちている。
落ちていることに気付くのに時間がかかったが、不思議と恐怖は無かった。
だが、何故ボクがここにいるのかは、思い出せない。ボクが何者なのか。何をしていたのかが、もやに包まれている。
ただひとつ、頭の片隅にぼんやりと思い出せたのは、「戦い、勝て」という命令だけだった。
考える間もなく、朝日が昇り始める。移ろい行く色彩を眺めているうちに、世界がその姿を表した。遠くに見える滝と、山と、町並み。…それが、何故か、懐かしい。
user4697237
DOODLEInappropriate angle from Luigi's pose.Hint: Post date (based on Indonesia's format date)