tokiokav3
СДЕЛАНО拓歪1hのお題「不器用」で書かせていただきました※大切な仲間、という拓への思いが少しずつ変容してゆく歪のお話
不器用 薬の調合作業が一段落したところで、面影は着物の袖を纏めていた腰紐の結び目に指をかけてするりと解いた。
「ふぅ……」
溜息をひとつ吐き出してから廊下に出て、一階へと続く階段に向かって歩みを進める。
遅めの昼食を摂るために訪れた食堂の扉が開くと同時に視界に飛び込んできたのは、テーブル席に隣り合って座っている澄野と丸子の姿だった。
「そこはこうやって、次に折り目に沿ってこうだ!」
「ええと……、こうか?」
「だから、ちげぇよ!」
丸子の指導を受けながら、手元を動かす澄野の表情は真剣そのものではあるが、なかなかに苦戦を強いられているらしい。
「……悪い丸子! もう一回手本を見せてくれ」
「ったく、もう一回が多過ぎんだよ。澄野、オメーって本当に不器用だよな……」
3023「ふぅ……」
溜息をひとつ吐き出してから廊下に出て、一階へと続く階段に向かって歩みを進める。
遅めの昼食を摂るために訪れた食堂の扉が開くと同時に視界に飛び込んできたのは、テーブル席に隣り合って座っている澄野と丸子の姿だった。
「そこはこうやって、次に折り目に沿ってこうだ!」
「ええと……、こうか?」
「だから、ちげぇよ!」
丸子の指導を受けながら、手元を動かす澄野の表情は真剣そのものではあるが、なかなかに苦戦を強いられているらしい。
「……悪い丸子! もう一回手本を見せてくれ」
「ったく、もう一回が多過ぎんだよ。澄野、オメーって本当に不器用だよな……」
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СДЕЛАНО #拓歪1hお題【指先】【温度】
拓歪をドキドキイチャイチャさせてみました😌✨
『指先』『温度』「面影、ありがとう」
「うん、もう大丈夫だね。良かった」
「お前の処置が速かったおかげだな」
「殺れ殺れ、もう探索中に無理はしないでね」
先日、探索中にうっかり深めの怪我を負った澄野だったが面影の手当が迅速かつ適切であったため大事にならずにすんだ。怪我の治りも速く、今こうして面影の自室で見てもらった限りでは(やたらと触診がしつこかったが)もう完治したといっていいだろう。
「また、お前に助けられたな。ありがとう」
澄野は面影の手をとり感謝を告げた。
「この手には何度も助けられたな……」
「でも、この手は…命を幾つも奪ってきた手だよ。侵校正も、部隊長も……そして人間も、ね」
「それでも、俺にとっては……」
澄野は慈しみをこめて、面影の指先にキスを落とした。突然のことに面影は頬を赤らめ驚いてしまう。
1021「うん、もう大丈夫だね。良かった」
「お前の処置が速かったおかげだな」
「殺れ殺れ、もう探索中に無理はしないでね」
先日、探索中にうっかり深めの怪我を負った澄野だったが面影の手当が迅速かつ適切であったため大事にならずにすんだ。怪我の治りも速く、今こうして面影の自室で見てもらった限りでは(やたらと触診がしつこかったが)もう完治したといっていいだろう。
「また、お前に助けられたな。ありがとう」
澄野は面影の手をとり感謝を告げた。
「この手には何度も助けられたな……」
「でも、この手は…命を幾つも奪ってきた手だよ。侵校正も、部隊長も……そして人間も、ね」
「それでも、俺にとっては……」
澄野は慈しみをこめて、面影の指先にキスを落とした。突然のことに面影は頬を赤らめ驚いてしまう。