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MEMO桜花見と曲種甘〜い両思い曲種
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春の宵は貴方と 花見をしよう、と修二に誘われた。時刻は夜の九時。
「こんな時間からか?」
「夜桜っていうのも風流でええやん。昼間は混んでるしな」
「まあ、確かに」
コンビニで適当につまみでも買っていこうや、なんて言って。二人で暮らすアパートを出ると、街灯の明かりの先に月がぼんやりと浮かんでいた。
角を曲がったところにあるたい焼き屋は、夜遅くまで営業している。顔を合わせると、今日も買っていくかい、と言われたから、せっかくならといつものヤツを二つ買った。
「たい焼きなら、ビール合わへんなあ。熱いお茶でも買っとく?」
「つーか、出来立てだし公園行く前に食うわ」
「それ正解⭐︎」
食べ歩きなんて行儀が悪いとは思いつつも、誰もいない夜道だからたまには良いだろうと誰も聞いていない言い訳を心の中で独り言ちた。紙袋から取り出した一つを修二に手渡し、もう一つのたい焼きを早速味わう。外はさくさく、中はふわっとした丁度良い甘さの生地に、ずっしりとした餡子は安定の美味さだ。
891「こんな時間からか?」
「夜桜っていうのも風流でええやん。昼間は混んでるしな」
「まあ、確かに」
コンビニで適当につまみでも買っていこうや、なんて言って。二人で暮らすアパートを出ると、街灯の明かりの先に月がぼんやりと浮かんでいた。
角を曲がったところにあるたい焼き屋は、夜遅くまで営業している。顔を合わせると、今日も買っていくかい、と言われたから、せっかくならといつものヤツを二つ買った。
「たい焼きなら、ビール合わへんなあ。熱いお茶でも買っとく?」
「つーか、出来立てだし公園行く前に食うわ」
「それ正解⭐︎」
食べ歩きなんて行儀が悪いとは思いつつも、誰もいない夜道だからたまには良いだろうと誰も聞いていない言い訳を心の中で独り言ちた。紙袋から取り出した一つを修二に手渡し、もう一つのたい焼きを早速味わう。外はさくさく、中はふわっとした丁度良い甘さの生地に、ずっしりとした餡子は安定の美味さだ。