かみすき
PAST空トマ大丈夫?おっぱい揉む?のやつ
気を揉んだのは一瞬で 何もかもがうまくいかない日というのは年に一回くらい、いや半年にニ、三度、もしかしたら一月のうちにも。頻度は別として誰しも当然あるものだろう。
それをどう切り替えて過ごしていくかが重要になるわけで、トーマも普段ならあれこれと気を紛らわせながら乗り越えてしまうのだけれど。
今日はそれすらも、だめらしかった。ようやく一日が終わったとソファに沈む頃にはどっと疲れが押し寄せて、せっかく空の元を訪れたというのに大きなため息が出てしまう。
どうにか空には聞こえないように努めたつもりだったけれど、盆を揺らしながら湯気の上がる湯呑みを運んだ空には目ざとく指摘されてしまった。
隠せなかった。それすらもだめなのか今日は。それとも、空のそばにいるから気が緩んでしまうだけなのか。
3583それをどう切り替えて過ごしていくかが重要になるわけで、トーマも普段ならあれこれと気を紛らわせながら乗り越えてしまうのだけれど。
今日はそれすらも、だめらしかった。ようやく一日が終わったとソファに沈む頃にはどっと疲れが押し寄せて、せっかく空の元を訪れたというのに大きなため息が出てしまう。
どうにか空には聞こえないように努めたつもりだったけれど、盆を揺らしながら湯気の上がる湯呑みを運んだ空には目ざとく指摘されてしまった。
隠せなかった。それすらもだめなのか今日は。それとも、空のそばにいるから気が緩んでしまうだけなのか。
aoitori5d
REHABILIトーマの思い出話を膝枕で聞いている空くんという体で読んでください。後々、ほかの短編と合わせてpixivに掲載する予定です。トーマ好感度ストーリーのネタバレがあります。温和なトーマにしてはトゲのある台詞が印象的だったので取り入れました。本編でモンド人たちとの絡みが見たいです。
きみの知らない道を歩く 鳥の歌声がトーマを微睡の淵から呼び起こした。体温の移った布団から這いだし、カーテンを開ければ澄み渡った青空がモンドの城下町を覆っている。窓を開けると爽やかな風が室内を通り抜け夜の淀んだ空気を追い出す。小鳥たちに合わせるように聞こえる歌声は隣の家の少女のものだ。いつかモンド歌劇団に入団しスタァになるのだと夢見て、毎日熱心に練習を続けている。ぐぐっと背伸びをして寝ている間に凝り固まった筋肉をほぐすと軽やかにベッドから飛び降りる。ポイポイとパジャマを脱ぎ捨て、クローゼットから石鹸の香りが漂うリネンシャツを取り出し着替える。父のお古のそれはもう随分と年季の入ったものだけれど、何度も洗われて繊維が柔らかくなったおかげで着心地は抜群だ。最後に鏡で身だしなみを整えてから、パジャマを抱えて焼きたてのパンの香りが漂う階下へと向かう。
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