sato
DONEジュヴFES2で展示していたSSです6thの主+黒
無配展示のお題「【怒】」をお借りしています
石研部長は走らない ・前半は走れメ○スパロ
・成田○悟先生リスペクト的な描写あり
・♡セリフ出てきますがカプ無し小説です(←ここ4倍角
黒塚は激怒した。必ず、かの邪智暴虐の不届者を除かなければならぬと決意した。
黒塚には學園のルールがわからぬ。黒塚は、天香學園の生徒である。石を磨き、石と遊んで暮して来た。けれども石を故意に傷付ける者に対しては、人一倍に敏感であった。
きょう未明黒塚は早起きをし、自室を出て尞越え、校舎にやって来た。黒塚には自分の他に部員も、友も居る。石も在る。ゆうに十六は超える、多くの内気な石と一人暮しだ。それからもう一つの石が、近々、仲間として迎える事になっていた。歓迎会も間近なのである。黒塚は、それゆえ、石の保管ケースやら祝宴の御馳走やらを揃えに、はるばる學園にやって来たのだ。先ず、その品々を集め、それから學園内をぶらぶら歩こうと思った。
2859・成田○悟先生リスペクト的な描写あり
・♡セリフ出てきますがカプ無し小説です(←ここ4倍角
黒塚は激怒した。必ず、かの邪智暴虐の不届者を除かなければならぬと決意した。
黒塚には學園のルールがわからぬ。黒塚は、天香學園の生徒である。石を磨き、石と遊んで暮して来た。けれども石を故意に傷付ける者に対しては、人一倍に敏感であった。
きょう未明黒塚は早起きをし、自室を出て尞越え、校舎にやって来た。黒塚には自分の他に部員も、友も居る。石も在る。ゆうに十六は超える、多くの内気な石と一人暮しだ。それからもう一つの石が、近々、仲間として迎える事になっていた。歓迎会も間近なのである。黒塚は、それゆえ、石の保管ケースやら祝宴の御馳走やらを揃えに、はるばる學園にやって来たのだ。先ず、その品々を集め、それから學園内をぶらぶら歩こうと思った。
sato
DONEジュヴFES2で展示していたSSです※3thの主+皆
※名前を覚えるのが苦手な葉佩と皆守の話
その名で呼ぶのはまだ早い放課後の校舎は静かだった。≪生徒会≫の存在を恐れているのか、大半の生徒はチャイムが鳴れば、そそくさと下校する者が多い。
最も、そんなことを一切考慮しないのが≪宝探し屋≫なのだが。
「そういえば、皆守って『こうたろう』だったな」
「はァ?」
「この前、夕薙がそう呼んでただろ」
当の≪宝探し屋≫ ——葉佩九龍は下駄箱の玄関口で、思い出したように皆守へ話しかけた。
「急になんだよ」
「ここに来てもう一週間は経ってるし。いい加減、人の名前くらいはちゃんと覚えておきたくて」
リュックを背負った彼は腕を組んで唸っている。
この≪転校生≫は名前を覚えるのが苦手らしい。普段から海外諸国を巡っている関係上、人の顔と名前が上手く結びつけられない、とは本人の弁だ。
1550最も、そんなことを一切考慮しないのが≪宝探し屋≫なのだが。
「そういえば、皆守って『こうたろう』だったな」
「はァ?」
「この前、夕薙がそう呼んでただろ」
当の≪宝探し屋≫ ——葉佩九龍は下駄箱の玄関口で、思い出したように皆守へ話しかけた。
「急になんだよ」
「ここに来てもう一週間は経ってるし。いい加減、人の名前くらいはちゃんと覚えておきたくて」
リュックを背負った彼は腕を組んで唸っている。
この≪転校生≫は名前を覚えるのが苦手らしい。普段から海外諸国を巡っている関係上、人の顔と名前が上手く結びつけられない、とは本人の弁だ。