佐伯雛子
DONEなんの山もオチもない現パロ坂伴ssです。また加筆修正して、支部にでも投稿します。
金曜日の誘惑【現パロ坂伴ss】換気扇の下、煙草を吸いつつ面倒くさいながらも料理をしていたその時。つけっぱなしにしていたテレビ番組から聞き慣れない単語が流れてきた。一抹の好奇心に駆られ、カウンター越しに覗き見る。司会者達の説明に耳を傾け、言葉の意味を理解すると肺を満たしたそれを換気扇に向かってゆっくりと吐き出した。
「……へぇ」
帰ってきたら、試してみるか。
吸いかけの煙草を軽く咥え直し、鼻で軽く笑うとホーロー鍋の中に視線を落とした。
適当に切った野菜達がいい具合に煮えている。そろそろ頃合いだろう。あとは市販のルーと、調味料棚にずらりと並んだスパイスやハーブに蜂蜜。それから冷蔵庫に入っている赤味噌、ココアパウダーなどを適当に入れてことこと煮れば今日の晩飯ーー金曜日のカレー(本当は昼に食べる)ーーの完成である。炊飯器の雑穀米ももう直炊けるし、トッピング用の温泉卵も冷蔵庫にスタンバイ済みだ。
4395「……へぇ」
帰ってきたら、試してみるか。
吸いかけの煙草を軽く咥え直し、鼻で軽く笑うとホーロー鍋の中に視線を落とした。
適当に切った野菜達がいい具合に煮えている。そろそろ頃合いだろう。あとは市販のルーと、調味料棚にずらりと並んだスパイスやハーブに蜂蜜。それから冷蔵庫に入っている赤味噌、ココアパウダーなどを適当に入れてことこと煮れば今日の晩飯ーー金曜日のカレー(本当は昼に食べる)ーーの完成である。炊飯器の雑穀米ももう直炊けるし、トッピング用の温泉卵も冷蔵庫にスタンバイ済みだ。
佐伯雛子
MEMOおじさん攻め美味しい、でもそんなおじさんを受けにしたいオタクが坂おじ右の可能性についてちょこっと考えただけの呟きメモです。モブお姉さんがでます。現パロです。🔞要素あるのでパスつけます。18⇧yes/no 2353佐伯雛子
DONEちょっと長くなったので、ここに置かせてください。こんな雰囲気のwdtm坂伴前提俺伴ありの本を出したいな〜と夏に出そうかなと思っています。これはその作品の世界線話になります。楽しんでいただけると嬉しいです。
神様の御座す処【モブ俺視点wdtm坂伴ss】俺は漁港のある小さな町に生まれた。
うちは神職の家系で、家の真裏にある神社の宮司を代々務めている。神社は町と海を一望出来る見晴らしのいい高台にあり、俺はそこから見える景色が昔から大好きだった。晴れた朝は特に綺麗で、神社の鳥居を潜った先にある長い大階段を走り降りたものである。階段には等間隔で鳥居が連なり並んでおり、鳥居は階段の先に広がる海にまで繋がっているのだ。ーーそれが、どういう意味かも知らず。
「明朝、“ご挨拶”に行くからお前も一緒に来なさい」
「え……」
父さんにそう言われたのは、五歳の誕生日を迎えた夜のことだった。口の周りを餡子でべたべたにしながらお婆ちゃん特製のおはぎに齧り付いていた時、先程まで笑っていたのが嘘のように静かな声でそう言った。
4921うちは神職の家系で、家の真裏にある神社の宮司を代々務めている。神社は町と海を一望出来る見晴らしのいい高台にあり、俺はそこから見える景色が昔から大好きだった。晴れた朝は特に綺麗で、神社の鳥居を潜った先にある長い大階段を走り降りたものである。階段には等間隔で鳥居が連なり並んでおり、鳥居は階段の先に広がる海にまで繋がっているのだ。ーーそれが、どういう意味かも知らず。
「明朝、“ご挨拶”に行くからお前も一緒に来なさい」
「え……」
父さんにそう言われたのは、五歳の誕生日を迎えた夜のことだった。口の周りを餡子でべたべたにしながらお婆ちゃん特製のおはぎに齧り付いていた時、先程まで笑っていたのが嘘のように静かな声でそう言った。
佐伯雛子
DONE昨日ののぶさんとのスペースが楽しくて、勢いでモブ視点wdtm坂伴書きました。勢いなので文面がおかしいところがあります。また書き直して支部に投稿し直します。神々の棲家【モブ視点wdtm坂伴】この瑠璃色に光る晴れ渡った海の下にはーー神様が暮らしている。
あれは何度目かの夏休み。俺がまだ小学生だった頃の話だ。
父方の祖父母の家に泊まりに来ていた俺は近所に住む従兄弟達に誘われ、海に遊びに来ていた。公園やゲーセン、コンビニといった子供の娯楽施設に乏しい田舎で、海は唯一楽しい場所だったと言える。
鼻に感じる潮の香り、どこまでも澄み切った珊瑚礁の海。今でもはっきりと覚えている。あの言葉にできないほど美しい、鮮やかな色彩を。
俺達は暇さえあれば海に遊びに行った。砂浜で小さな蟹を探しては追いかけたり、打ち上がったくらげを突っついたり。珊瑚礁に棲みついた色とりどりの魚達に感動したり。毎日真っ黒に日焼けして、宿題もほっぽり出してくったくたになるまでよく遊んだものだ。
9255あれは何度目かの夏休み。俺がまだ小学生だった頃の話だ。
父方の祖父母の家に泊まりに来ていた俺は近所に住む従兄弟達に誘われ、海に遊びに来ていた。公園やゲーセン、コンビニといった子供の娯楽施設に乏しい田舎で、海は唯一楽しい場所だったと言える。
鼻に感じる潮の香り、どこまでも澄み切った珊瑚礁の海。今でもはっきりと覚えている。あの言葉にできないほど美しい、鮮やかな色彩を。
俺達は暇さえあれば海に遊びに行った。砂浜で小さな蟹を探しては追いかけたり、打ち上がったくらげを突っついたり。珊瑚礁に棲みついた色とりどりの魚達に感動したり。毎日真っ黒に日焼けして、宿題もほっぽり出してくったくたになるまでよく遊んだものだ。