nashireonnn
DONE一個前のやつの続き。間に合わなかった鬼太郎と親父が水木の肉と骨をせっせと集めてる話。
ほぼ鬼太郎しかいない。鬼→水への愛を語るだけの話。
このままならずっと一緒にいられるけどやっぱり生身の身体にも触れたい、心がふたつある〜!って話。
もう一個オマケが出来たらまとめるかもしれない
美味なるものよ、此処へ ──カラン、カラン。
蛙がゲコゲコと鳴き、鈴虫がリィリィとさざめく。天辺には青白く輝く満月がいて、薄暗闇の世界を照らし続けている。
──カラン、カラン。
小さな生き物たちの声だけが支配する空間に、鉄の筒に木を打ち付ける軽快な音が響き渡る。使われなくなって久しい廃工場のタンクの上に、一人小柄な少年が座って夜空を眺めていた。
何かを待っているような、ただただぼんやりとしているような、どちらとも取れる様子の少年はカランカランと一定のリズムで足に履いた下駄の踵をタンクに打ち付けて鳴らす。
──カラン。
足を動かすのを止めれば、途端に世界の音は自然のものだけになる。ゲコゲコ、リィリィ、さざめく音と、ザァとゆるやかに吹く風が少年の髪を揺らす。それらをジッと肌で感じながら、少年は腕に抱いた桐の箱をするりと撫でた。
4144蛙がゲコゲコと鳴き、鈴虫がリィリィとさざめく。天辺には青白く輝く満月がいて、薄暗闇の世界を照らし続けている。
──カラン、カラン。
小さな生き物たちの声だけが支配する空間に、鉄の筒に木を打ち付ける軽快な音が響き渡る。使われなくなって久しい廃工場のタンクの上に、一人小柄な少年が座って夜空を眺めていた。
何かを待っているような、ただただぼんやりとしているような、どちらとも取れる様子の少年はカランカランと一定のリズムで足に履いた下駄の踵をタンクに打ち付けて鳴らす。
──カラン。
足を動かすのを止めれば、途端に世界の音は自然のものだけになる。ゲコゲコ、リィリィ、さざめく音と、ザァとゆるやかに吹く風が少年の髪を揺らす。それらをジッと肌で感じながら、少年は腕に抱いた桐の箱をするりと撫でた。
nashireonnn
DONE水木を自分たちの方に引っ張るために色々準備してたら他の妖怪に目をつけられて水木が襲われる話。親父も鬼太郎も間に合ってません。水木は普通に死んでる。そういう話です。
ここからなんやかんやあってハッピーエンドに行くと思います。多分。
鬼水メイン、父水エッセンス
美味なるものよ、何処へ 肺が痛むほどに走るという経験は、何度も繰り返したがあまりにも久方ぶりすぎた。振る腕は徐々に下がり、脚は少しずつもつれ始める。それでも、その動きを止めるわけにはいかない。後ろから追いかけてくる"何か"から逃げ切るまでは、この腕と脚を止めることはできないのだ。
その日はいつも通り、なんの変哲もない日であった。定時に上がれたから、商店街で揚げたてのコロッケを買い、好意でオマケしてもらった野菜や肉を抱えながら帰路についていた。家で待つ、愛しい愛しい養い子と、その実父のことを想いながらご機嫌に夕暮れの道を歩いていたのだ。あまりにもいつも通りだった。だからかもしれない、そんなつもりはなかったが油断していたようだった。
3846その日はいつも通り、なんの変哲もない日であった。定時に上がれたから、商店街で揚げたてのコロッケを買い、好意でオマケしてもらった野菜や肉を抱えながら帰路についていた。家で待つ、愛しい愛しい養い子と、その実父のことを想いながらご機嫌に夕暮れの道を歩いていたのだ。あまりにもいつも通りだった。だからかもしれない、そんなつもりはなかったが油断していたようだった。
くぅみ
DOODLE悠仁と一緒に生きたいがために先生が、足掻くお話…書きたいとこだけ書いたので突然始まって終わりますRe:スタートこの、何でも見通す、忌々しい碧い瞳は自分の死まで見通してしまった。
死ぬことは呪術師としては避けられないこと。それは、とうに覚悟はできていたし、時間や病に殺されるより、悔いなく逝ける。と清々しい気持ちもあった。
しかし、今の五条には死んでも手放せないものが出来てしまった。
初めて自分から手を伸ばし、その胸に抱いた愛し子、虎杖悠仁だけは自分の手で幸せにしたい。心が純粋で真っ直ぐな悠仁を他の誰にも渡したくないと、死を目前にしても諦められなかった。
どうすればいいのか五条は戦いの準備を整えながら思考を巡らせていた。
そして、五条は1つの結論に思い至る。
自分の死後に、産まれる赤子に五条の魂が受肉すればいいと…そこには恐ろしいほどの悠仁への執着のみがあった。
918死ぬことは呪術師としては避けられないこと。それは、とうに覚悟はできていたし、時間や病に殺されるより、悔いなく逝ける。と清々しい気持ちもあった。
しかし、今の五条には死んでも手放せないものが出来てしまった。
初めて自分から手を伸ばし、その胸に抱いた愛し子、虎杖悠仁だけは自分の手で幸せにしたい。心が純粋で真っ直ぐな悠仁を他の誰にも渡したくないと、死を目前にしても諦められなかった。
どうすればいいのか五条は戦いの準備を整えながら思考を巡らせていた。
そして、五条は1つの結論に思い至る。
自分の死後に、産まれる赤子に五条の魂が受肉すればいいと…そこには恐ろしいほどの悠仁への執着のみがあった。