つーさん
DONEクソデカ感情ブロマンスな武人×王配という、色々と解釈を拗らせてる二人です。人間の先生よりも人間のことを理解している元魔王という感じの構図。
其の望みの歪さを(生存IFハドアバ) 静かなカール王城を、ハドラーはゆっくりと歩いていた。夜も更けた頃合いだ。出歩く者はいない。魔族の性かあまり睡眠を必要としないハドラーは、暇を持て余した深夜にこうして城内を歩くことがあった。
ハドラーが女王フローラの相談役などという珍妙な役職でカール王国に身を寄せてから、しばらくが経っていた。フローラはアバンを王配として迎え、恙なく復興が行われている。そこに元魔王が加わる異質さに、人々も随分と慣れて来ていた。
なので、こうやって深夜にハドラーが王城を歩いていても誰も咎めない。不寝番の兵士達など、最近では「ハドラー殿が巡回をしてくださっているので安心できます」などと言う始末。元魔王も随分と馴染んだものである。
4880ハドラーが女王フローラの相談役などという珍妙な役職でカール王国に身を寄せてから、しばらくが経っていた。フローラはアバンを王配として迎え、恙なく復興が行われている。そこに元魔王が加わる異質さに、人々も随分と慣れて来ていた。
なので、こうやって深夜にハドラーが王城を歩いていても誰も咎めない。不寝番の兵士達など、最近では「ハドラー殿が巡回をしてくださっているので安心できます」などと言う始末。元魔王も随分と馴染んだものである。
つーさん
DONEクソデカ感情ブロマンスな武人×王配という、色々と解釈を拗らせてる二人です。とりあえず、武人の前だと荒っぽい部分も出てくるような先生が好きだなという解釈。
さらけ出す素顔(生存IFハドアバ)「取り繕うのに飽いたか?」
耳に届いた声にアバンはゆっくりと振り返った。聞き慣れた、耳慣れた、馴染んでしまった声だ。声の主は楽しげに笑っている。少しでも威圧が少ないようにと選んだ白の軍服。それでもなお隠しきれない圧倒的な存在感があった。
相手の言葉を否定も肯定もせず、アバンは小さく息を吐いた。疲れたような、苛立ったような、そういった類のため息だった。珍しい姿にハドラーはすっと目を細めた。
「別に飽きたわけではありません。……少しばかり、疲れただけです」
「ほぉ?珍しいな。貴様は息をするように取り繕って生きていたと記憶しているが」
「喧しい。誰のせいだと思っている」
「……アバン?」
心底不思議そうにハドラーが告げた言葉に、アバンは不機嫌そうに言い放った。語尾を荒げることこそしないが、不愉快だと顔に書いてある。分かりやすく感情をむき出しにする宿敵の姿に、元魔王は不思議そうにその顔を見た。
2843耳に届いた声にアバンはゆっくりと振り返った。聞き慣れた、耳慣れた、馴染んでしまった声だ。声の主は楽しげに笑っている。少しでも威圧が少ないようにと選んだ白の軍服。それでもなお隠しきれない圧倒的な存在感があった。
相手の言葉を否定も肯定もせず、アバンは小さく息を吐いた。疲れたような、苛立ったような、そういった類のため息だった。珍しい姿にハドラーはすっと目を細めた。
「別に飽きたわけではありません。……少しばかり、疲れただけです」
「ほぉ?珍しいな。貴様は息をするように取り繕って生きていたと記憶しているが」
「喧しい。誰のせいだと思っている」
「……アバン?」
心底不思議そうにハドラーが告げた言葉に、アバンは不機嫌そうに言い放った。語尾を荒げることこそしないが、不愉快だと顔に書いてある。分かりやすく感情をむき出しにする宿敵の姿に、元魔王は不思議そうにその顔を見た。
つーさん
DONE生存IFでクソデカ感情ブロマンスな武人×王配のハドアバ。素敵に格好良い女王フローラ様を添えて。ED後、カール王国で女王の相談役というポジションに収まってる武人というご都合主義です。
幸福の在処(生存IFハドアバ+フロ) 大魔王バーンが倒され、世界には平和が訪れた。勇者ダイのみ消息が不明だがその他の戦士達は生存。各国は復興に勤しんでいた。
それはここカール王国も例外ではない。だが、カールには他国とは異なる喜びがあった。長らく独り身を貫いていた女王フローラが、王配を迎えたのだ。
その相手は、かつての勇者、アバン。王女と恋仲であったと真しやかに噂されていた騎士の帰還だった。危機的な状況でも国を導いた強き女王の傍らに、英知に長けた勇者が侍る姿は国民の感情を湧かせた。
……その裏で、かつての魔王が特例として女王の相談役に納まっていることを知る者は、ほんの一握りに留まった。
魔王ハドラー。かつて地上を制圧せんとし、勇者アバンによって討ち取られた男だ。その後、大魔王バーンの力によって復活し、魔軍司令となり地上を震撼させた。しかしアバンの使徒達との戦いによって武人として成熟し、最後には彼らと共に大魔王を討つまでに至ったという、一種異色な経緯の持ち主だ。
4174それはここカール王国も例外ではない。だが、カールには他国とは異なる喜びがあった。長らく独り身を貫いていた女王フローラが、王配を迎えたのだ。
その相手は、かつての勇者、アバン。王女と恋仲であったと真しやかに噂されていた騎士の帰還だった。危機的な状況でも国を導いた強き女王の傍らに、英知に長けた勇者が侍る姿は国民の感情を湧かせた。
……その裏で、かつての魔王が特例として女王の相談役に納まっていることを知る者は、ほんの一握りに留まった。
魔王ハドラー。かつて地上を制圧せんとし、勇者アバンによって討ち取られた男だ。その後、大魔王バーンの力によって復活し、魔軍司令となり地上を震撼させた。しかしアバンの使徒達との戦いによって武人として成熟し、最後には彼らと共に大魔王を討つまでに至ったという、一種異色な経緯の持ち主だ。