波風を立ててみたのその後の黒夜久抱えられて運ばれたもののこの状態じゃドアを開けられそうにない。
夜久はおろせばいいだろと言ったけど、黒尾がそれを聞き入れることはなかった。
誰かいないかなと黒尾が人を探していたら、梟谷のマネ2人と出くわした。
「何それ」
「ウケる」
開口一番そう言って笑った梟谷のマネ2人は、快くドアを開けてくれる。
「じゃ、王子、お姫様布団に寝かせて~」
と笑い混じりに指示を出すので、黒尾の腕の中にいる夜久は本気で憤死するんじゃないかとおもったほどだった。
なのに、黒尾はへーいと適当に答えただけで、姫だの王子だのに堪えた様子はない。よし、あとで蹴り倒す。涼しい顔した黒尾を夜久が睨み上げると、お、元気そうじゃんとにやりと笑われた。
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