【なにも知らないで】「なぁ先生」

──好きだよ。

畳に向かって吐いたおれの声は、書を読むのに夢中な先生には届かない。誉の褒美にと贈られた書は希少な物だそうで、先生もたまには頑張ってみるものだとご満悦だった。内容もかなり惹かれるものだったようで、もうかれこれ一時間は夢中で読み進めている。
その横顔を、同じだけの時間おれは見つめながら、こうして思いを喉の奥で燻らせながら畳に向かって溜息を吐いているのだ。

髪は結わえていても、ふわふわとしたくせ毛は俯いていると垂れてきて邪魔なのだろう。垂れる髪を頻りに耳に掛ける度、毛先が揺れ耳の後ろにキスマークが覗く。最初に気付いたのは昨日の夜。縁側で寝落ちた先生を何とかして抱えた時だった。
赤黒い、血の痕。吸われたのか噛まれたのか、内出血で先生本人からは決して見えない場所にあるそれは、そんな意図などなくてもおれを牽制する。

【彰冬】白色幸福*事群里赌局一败涂地的第二顿饭
*点梗为：病系彰冬
*有囚禁，abo，伪骨科（年下）等要素，很雷很狗血慎入
*非原作背景，非常非常非常ooc
*全文7k

【 愛なんて、壊れてしまえばいいんだ
爱之类的东西啊 就算坏掉也无所谓啊 】


1.

东云彰人有一个秘密。

提着装满了生活用品的塑料袋从便利店里走出来，刚迈出门口一步，寂静的冬日夜空便落下了雪，他像是感受不到刺骨的低温，只身着一件薄衫就走进了雪中。
穿过大街小巷，他的身影逐渐隐没在黑暗中。
最终在一扇铁门前停住了步伐。
四面无光，没有一盏路灯能明确地映照这里，就连铁门旁的窗户也被死死地封了起来。
他从已经被雪微微濡湿的口袋里，掏出了冰凉的钥匙，插进了锁孔里。
门应声打开，开了一天暖气的房间给人无比温暖的错觉，光从最里面的房间泄出，仿佛在指引人去接近。

Break Out彰冬｜Break Out


*
青柳冬弥从抽屉中抽了张纸覆在指尖上，接着右手拇指一用力，鲜血再次从指缝中洇染了一小块纸巾。
他没再去管指尖湿答答的粘腻感觉，也自动忽略了伤口不断愈合再撕裂的刺痛感。耳机里的音乐张扬而热烈，冬弥眼神慢慢敛下，最后落到眼镜框的下边，踩着节奏的鼓点从班级离开。
他几乎轻车熟路绕过嘈杂的小吃街，穿过忙碌的人流，最后从一片灯红酒绿的招牌下，找到那家位置并不算隐蔽的地下酒吧。
音乐正好结束，耳机中响过一阵阵电流的白噪音，缩在宽大袖子里的手指尖猛地一下尖锐疼痛，青柳冬弥再次感觉到那种熟悉的疼痛过后的空虚，指甲便向着伤口重新摁了下去。
耳机被随便缠了两圈丢进背包侧面，冬弥拉上卫衣兜帽，用尚还有一丝完好皮肉的右手缓缓拉开了酒吧大门。