これが愛と呼ばぬなら カーテンの隙間から差し込む朝日にとろとろと閉じてしまいそうな瞳を開く。
抱き締めた腕の中で背を向けていたキバナの最愛がもぞもぞと寝返りをうちキバナの素肌の胸元に頭をぐりぐりと押し付けてくる。
「ダンデ……ダァンデ」
顔にかかった髪を払えばあどけない表情で眠るダンデの顔が露になった。
「昨日の夜はあんなにかっこよかったのに」
そう言って眠るダンデの頬をつつけば幸せそうにへにゃりと笑顔を浮かべた。
ダンデの頬をつつく指を滑らせて、手のひらで柔らかな頬を包みその下の顎を撫でる。
少しチクチクとした短い毛と柔らかな肌のさわり心地がなんだか面白くて、撫でたりむにむにと摘まんでみたり……それでもダンデはまだ目を醒まさない。
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