玲王そっくりな凪の子供はバスケに夢中らしい(3)あの一件以来、レオは頻繁にうちに遊びに来るようになっていて、正直、困っている。
「やだーーー!レオくんかえって!!!」
「何を!?一応お前に血を分けた人間だぞ!お前の半分は俺で出来てるんだぞ!!」
「きらいーーーせいちゃんもこないでっていってたもん!」
「嘘つけ!!凪はそんなこと……そんなこと言わないよな、凪」
俺はそれには答えず、エプロンで手を拭いて黙って夕食の支度を続ける。どうせ泣かされるのだからレイも構わなきゃいいのに、レオの正面まで駆けていって、イーダ!と歯を剥き出している。
レオが初めて我が家を訪れたあの日、家を飛び出したもののすぐに追いつかれてしまった俺たちは、3人で駅前のファミレスに入った。人目があれば、お互い(主にレオが)感情的になったり暴走したりしないだろうという魂胆だった。レイがずっとしくしく泣いているものだから、周りの人がこっそり声をかけてくれたり、店員さんに「何かあれば合図してください。通報します」とメモを寄越してくれたりした。そのくらい、はたから見て異常な雰囲気だったんだと思う。
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