『You are a Muffin』リプレイ!!
このゲームにはどうやらミスがあるみたいです。
ドリンクを選ぶとき「2D6」とルールブックにあるのに、ドリンクの種類は1~12の12種類。2D6だとどうしても1はないはずなのに。
ですからこちらでドリンクオーダーは「1D12」に変更しました。
○ペストリーの種類を選ぶ
1D6 (1D6) > 2
「2. スコーン」に決定。
私の名はクライヴ(Clive)。
北米のとある街角のコージー・カフェ「kukuu」で作られたスコーンだ。
もちろんイングランド式ではなくアメリカ式の手順を踏んで調理された。ハムとチーズをを挟んでいるからボリュームたっぷり。1つ食べれば十分な軽食になる。食感はざくざく。アメリカ風だから生地はちょっと甘めだが、ベーコンとチーズはちょいとしょっぱい。でもそのギャップがチープな美味しさを生むのさ。
○午前6時。
午前6時。開店の時間だ。
1D6 (1D6) > 2
朝一番の客は「2. 学生」。いくらか疲れた表情の男子学生だった。彼はほとんど感情のこもっていない声色で注文する。もしかして徹夜していたのかもしれない。
1D12 (1D12) > 3
注文のドリンクは「3. フラットホワイト」。エスプレッソにミルクを合わせた南半球で流行のドリンクだ。エスプレッソとの違いといえば、カフェラテやカプチーノよりもエスプレッソの割合が高く、またミルクもそこまで泡立てず、薄い膜を張った滑らかなものを使う。
2D6 (2D6) > [1,4]
『私』は注文されなかった。彼は具なしのバゲットを一切れ注文した。
1d6 (1D6) > 6
何処かいらついた手つきでメニューを受け取った彼は、「6. 南側ローコーヒーテーブル(大きな快適な椅子2脚)」に席を取る。腰を落ち着けるや否や慌てふためいた様子でノートパソコンを開いた。どうやらレポートを書く準備を始めるらしい。今日あたりが〆切なのだろうか? 鬼のような形相でキーをタッチする。
1D6 (1D6) > 5
<退店者なし>
1d6 (1D6) > 3
[ Clive ] FRESHNESS : 0 → 3
○午前7時。
開店から1時間が経過。
1D6 (1D6) > 6
いかにも「6. 旅行者」然とした若い女性(20代ぐらい?)がスーツケースを引きながら入店する。あくびを噛み殺し少しばかり腫れぼったいまぶたをこすりつつも、化粧は既にばっちり決めている。服装も軽く明るい。希望に満ちてこの地に到着したばかりだろうか。
1D12 (1D12) > 7
彼女は温かな「7. ラテ・マキアート」を注文した。先ほどの学生とは異なり、品物を待つ間も余裕の態度だ。少しばかりのフライングを勘弁していただいて、彼女にはこの言葉を贈りたい。どうか良い旅路を。
2D6 (2D6) > [5,6]
『私』は注文されなかった。先ほどの学生はドリンクだけだったが、彼女はきちんと食事をしたいのだろうか、BLTクロワッサンを2つも頼んでいた。
1D6 (1D6) > 5
彼女は品物を受け取ると窓際の「5. 北側ローコーヒーテーブル(4人掛け以上)」に着席した。早速口にする。ふぅふぅとカップに息を吹きかける。にこやかにカップに口づけた。とても美味しそうに飲食する。一口飲むと満足したのか、荷のなかから旅行地図を取り出して、眺めながらクロワッサンをぱくつく。
1D6 (1D6) > 3
<退店者なし>
1D6 (1D6) > 5
[ Clive ] FRESHNESS : 3 → 8
○午前8時。
更に1時間経過して、午前8時。外はすっかり明るくなった。
1d6 (1D6) > 1
馴染みの「1. 作家」が愛用の傷だらけのノートパソコンをひっさげて来店した。30代とおぼしき眼鏡の青年。服装はラフで、一見、ミステリ作家のようには見えない。が、カフェの常連なので店員や常連は彼の職業を承知している。
〆切に追われてないのか、今日は余裕綽々で注文を行っている。いつもはそうでもないのだが、と、店員が軽口混じりに応じていた。
1D12 (1D12) > 12
「12. ホットチョコレート」インテリ然とした見た目に反し、彼は案外甘党なのだ。店員にも親しく話しかけている。一緒にツイスタードーナツも注文していた。
2D6 (2D6) > [2,6]
はい、今回も『私』は注文されませんでした。
1D6 (1D6) > 4
彼の席は「4. 南側ロートップテーブル(4席)」。ノートパソコンを開くそぶりを見せるものの、執筆に取りかかる様子はない。SNSで気を紛らわせているらしい。あまりにSNSに熱心なせいか、朝食の進みは遅い。ちまちまと食べ進める。
1D6 (1D6) > 2
「6. 南側ローコーヒーテーブル(大きな快適な椅子2脚)」の「2. 学生」がやにわに立ち上がる。なにやら約束を思い出したようだ。はっと面を上げて、店内の壁時計を確認する。慌ててノートパソコンを仕舞い込むと、一言「おいしかったよ」と店員に声をかけてから立ち去った。
1D6 (1D6) > 4
[ Clive ] FRESHNESS : 8 → 12
○午前9時。
午前9時。1日は完全に起動している。
1d6 (1D6) > 1
今日はよくよく「1. 作家」の来る日らしい。絵本作家を目指す初老の女性(50代)が来店した。彼女はアナログ派だ。この店では手帳とペンを動かしてメモを取る。朝の家事を一段落してから、彼女は人間観察のためにこの店へやってくる。
1D12 (1D12) > 3
彼女は店へ来るたび注文を変える。今日は「3. フラットホワイト」。彼女は常に新鮮な空気を欲している。
2D6 (2D6) > [4,5]
此度も『私』は注文されない。自宅で朝食すませた彼女はドリンクだけを欲する。ほんのひとときの贅沢を彼女はいかにも大切そうに受け取る。控えめながらも品のいい仕草から、彼女の上機嫌が受け取れる。
1d6 (1D6) > 6
彼女は先ほどまで学生が陣取っていた「6. 南側ローコーヒーテーブル(大きな快適な椅子2脚)」の席を選ぶ。彼女はドリンクをゆっくりすすりつつ、時折店内を見渡しながらメモを取る。メモを見返し、また新たにメモを取る。
1d6 (1D6) > 4
[ Clive ] FRESHNESS : 12 → 16
○午前10時。
そろそろモーニングも終わりを迎える。
1d6 (1D6) > 3
今度は「3. 労働者」がやってきた。いかめしい顔つきの筋肉隆々の男性。どうやらこの手の店には慣れていないらしく、注文の具合も危なっかしい。メニュー表をにらみつけるように注文する。
1D12 (1D12) > 7
「7. ラテ・マキアート」肉体労働にはほどよい甘味が必要だ。どうにか注文を果たした彼は露骨に安堵の表情を示した。
2D6 (2D6) > [1,1]
「それから、こいつも」とうとう『私』は注文されてしまった! やれやれ、短い命だった。が、新鮮なうちに食べられるのも悪くない。
1D6 (1D6) > 4
席は「4. 南ロートップテーブル(4席)」。眼鏡の作家の斜め向かいだ。彼は手に入れたばかりの飲み物と食事(私だ!)を意気揚々と運ぶ。
『私』の鮮度は「16」。作りたてとはいかないが、まだまだ新鮮さは保たれている。さあ、どうぞ召し上がれ。
彼は『私』をひどく物珍しげに眺める。そして一呼吸置いてからばくっと勢いよくかじりついた。こらこらハンバーガーじゃないんだから。まあ、貴方の血肉になれて私も満足だよ。
こうして一介のスコーンたる『私』は人間の胃に収まったのである。
THE END