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    ichiei

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    オリジナルのテキストをしあげる練習してます。
    最近はTRPGやソロジャーナルのメモも多め。

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    ichiei

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    マイクロコミックRPG『The Swamp You Die In』進行メモ
    出目に対応したコマ(イラスト)が自分に起こる出来事となる。コマに付属の質問に答えながら物語を進行する。
    ちょっと説明しにくいなあ。原作を見た方が早い、テキストを読まなくてもなんとなくわかるでしょうから。

    さらっとしてますが、リプレイには児童虐待や児童死亡の描写が含まれます。ご注意ください。

    ほんとうにほんとうにさくっと終わるものをプレイしたかった。と思ったら全然さくっといかなかった。
    でもこれぐらいの英語なら自動翻訳なくてもなんとかなるし。ネイティブでない自分にとって非常に見づらいフォントでしたけど。かわいい字体なんだけど癖が強くって。
    https://ive.itch.io/the-swamp-you-die-in

    #TRPG
    ##TRPG
    #ソロ・ジャーナル
    soloJournal.
    ##ソロ・ジャーナル

    『The Swamp You Die In』リプレイpage1:What brings you herepage2:Coming Alone was a bad ideapage3:The place is not rightpage4:You regret coming herepage5:It's too late to turn backpage6:This is far enoughThere is peace in the SWAMP though the quiet is DEATH.
    ――Bret Harte

    page1:What brings you here3 (1D6):
    You find a mysterious map saving there's treasure in the swamp.
    What are you hoping the treasure could be

    ぼくんちのパパとママがつまんないことで言い争うようになってからもうどれぐらい経つだろう。
    けんかは嫌いだ。けんかが始まると、パパもママもぼくのことなんてまるで見なくなってしまうから。ぼくのことを透明なおばけみたいに無視して、すごく長いあいだ、お互いに汚い声と言葉で罵り合う。物が飛び交うことだってしょっちゅうだ。このまえなんかけんかが原因で僕の大事なマグカップが割れてしまった。大好きな樫の木のマグカップだったのに。こんなふうにして、いつのまにかいろんなものが壊れていくんだろうか。
    それにしても今日のけんかは何がはじまりだったんだろう?  ぼくには全然わからない。でもところどころ「お金」ってことばが聞こえた気がする。
    お金があればパパとママは昔のように戻ってくれるんだろうか。
    そう思ったから僕は沼へやってきたんだ。納屋で見つけた宝の地図をにぎりしめて、お金じゃなくてもいいから宝石とかコインとかいった価値のあるキラキラのなにかが見付かればいいと思いながら、禁じられた沼地へ足を踏み入れた。

    page2:Coming Alone was a bad idea2 (1D6):
    Here's the cabin you are warned about.
    What happend here

    沼地の傍らには古びた見張り小屋があった。ほとんど崩れかけのぼろ小屋だ。一目で誰も住んでいないとわかる。
    僕ははやくも一人で沼地へ来たことを後悔しはじめていた。といっても僕にはいっしょに危険を冒してくれる親友なんていやしないのだけど。ああ、でも昔はいたかもしれない。どうだろう? 最近の僕はすこし物覚えがわるいんだ。
    見張り小屋では昔、僕の生まれる前、殺人があったのだと聞く。殺された人は沼に捨てられた。その人の体は腐ってどろどろになって溶けてなくなってしまった。
    だから今もこの沼の底には骨があるはずなんだ。でもそれは本当じゃないと思う。僕は骨なんか欲しくない。僕と僕のパパとママを救ってくれる夢のような宝物が欲しいんだ。

    page3:The place is not right5 (1D6):
    There is a grave stone here.
    Do you know whose it is

    宝の地図にしたがって僕は見張り小屋の後ろに回る。すると、思いもがけぬ邪魔者が僕の行く手に立ちはだかった。
    墓石だ。刻まれたエピタフは古くてとても読めたものじゃなかったけれど、それが立派な――もしかするともしかして貴族様のお墓かもしれないってことは、僕にだってなんとなくわかった。
    心臓が凍り付くかと思った。こんなの地図になかったじゃないか。上に下に動悸のおさまらない胸をおさえながら、僕はもう一度地図をたしかめた。やっぱり、ない。お墓の噂だって聞いたことが、ない。
    どうしてこんなところにお墓があるんだろう? いったい誰が建てたんだろう?

    page4:You regret coming here4 (1D6):
    You step on something extremely sharp.
    Is it safe to yell in pain Can you help it

    おもわずしらず僕は一歩退がる。僕の気持ちはずっと地図に向いていたから、足下がおろそかになってしまっていた。
    「あっ!」
    なんだ酷く鋭くものを踏みつけた僕はバランスを崩して転倒する。このあたりの土地は水分が多くてやわらかいから怪我はしないはずだった。でも、駄目だった。僕が転んだ原因となった酷く鋭いものの正体は墓石のかけらだった。墓石のかけらは僕の向こうずねに大きな擦り傷を遺した。
    助けて、僕は言いかけて口をつぐむ。誰も助けになんか、来ない。僕は誰にも断らずにここへ来た。パパとママに言えばきっとどちらかが僕をぶつだろうから……。
    僕を助けてくれる人は何処にもいない。昔はいたかもしれない。どうだろう? 僕の記憶はやっぱり曖昧だった。

    page5:It's too late to turn back3 (1D6):
    You force your way forward by making a promise to yourself.
    What will be the first thing you do when you get home

    このままじゃ帰れない。だってなにも変わらないじゃないか。
    なにもなかったようにそしらぬ顔をした僕が今更、手ぶらで帰宅したところで、パパとママはあいからず意味のない冷たいだけの言葉をぐるぐる振りかざして僕を責め続けるだろう。そんなのいやだ。最悪な毎日がこれから続くだけなんていやだ。
    だから僕は傷を我慢して前に進んだ。宝の地図は僕に明るい未来を示してくれると信じて。それ以外のことはかんがえられなかった。

    page6:This is far enough3 (1D6):
    You are greeted by a loved one who died long ago.
    Is this a comforting reunion

    泥濘むほとりをひたすらに進む。生ぬるい泥水が疵口に沁みるけど、僕は気付かないふりをした。そして僕はとうとう地図の場所まで辿り着いた。これできっと宝物が手に入る、僕のこれまでの人生を吹き飛ばしてくれるぐらいのとっておきがあるはずだ。
    ――けれども。
    目的の場所にあったのは宝物じゃなかった。また墓石だった。いや、違う。新しい墓石が僕のまえにあらわれたんじゃない。これはさっきの墓石そのものじゃないか、だって同じところが欠けている。
    どうして?
    僕は混乱する。ちゃんと地図通りに歩いてきたのに、なんでこんな意地悪な景色を見せられなきゃいけないの?
    膝が冷たく嘲笑う。力が入らない。僕は足を崩してへたりこんだ。どうしよう、どうすればいいんだろう、どうにもならない。僕は宝を手に入れたいのに、だからじきに立ち上がらなきゃいけないのに、心はちりぢりな方向へ逸り、僕は現実の位置を見失う。
    「あなたはもう帰らなくてもいいのよ」
    優しい声が風に流れて届く。思わず知らず僕は答える。
    「……おねえちゃん?」
    「ひさしぶりね」
    ああ、懐かしい声色。振り向くとそこには何処となく僕に似た容貌の女性が、はかない笑みを浮かべていた。
    どうして忘れていたんだろう。僕には姉がいた。お気に入りのマグカップをくれた大好きな姉だった。昔、この沼で死んだ。通りすがりのならずものが僕の姉を沼の底に沈めた。僕が見た、そして今も目の前にある、あの墓石は姉の墓碑に他ならない。
    僕は、全部、思い出した。
    「辛かったでしょう。ごめんね、迎えに行ってあげられなくて。でもあなたのほうから来てくれて、ありがとう」
    ついに僕は知る。僕の宝物とは姉だ。永遠に失われたはずの姉が、今、僕の側にいる。これ以上の幸せが何処にあるんだ? 僕は姉に抱きすくめられる。しびれるような喜びが背骨をたちまち駆け上がる。

    僕は、沼から、帰らない。
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    ichiei

    DONE名刺大のソロゲーム『THIRST』と『HUNGER』の進行メモ
    『THIRST』は吸血鬼に血を吸われる人間側の視点
    『HUNGER』は人間の血を吸う吸血鬼側からの視点
    2人の関係は恋人同士らしい。
    シンプルだけどブラックジャックに似た(他に適切なゲームがある気もする)ルールで遊びやすいけど緊張感があります。

    『THIRST』
    https://hyvemynd.itch.io/thirst

    『HUNGER』
    https://hyvemynd.itch.io/hunger
    『THIRST』&『HUNGER』リプレイキャラは同じだけど別時空と考えてくれ。
    まあ、エンディングはほぼ同じになっちまったんだけどな!
    ……ええ、あらかじめお断りしておきます。2回やって2回ともドボンしました。
    人間の一人称が「ぼく」吸血鬼は「わたし」ですが、とりたてて性別は特定していないです。あまり細部の設定を詰めずなんとかなれーっの精神で進めました。



    『THIRST』篇
    怖いの、と、恋人に尋ねられる。もちろんだ。怖いに決まっている。ぼくがこれから体験することはぼくのこれまでの生き方にはまったく関わりなかったことだから。
    そう、と彼女はぼくの手を手に取った。でも不安にするようなことはなにもないの。すべてわたしに任せて。いたいけな顔立ちにそぐわぬあでやかな笑みを浮かべながら、ぼくの耳元にささやく。ぼくはおとなしく葦のようにうなずくことしかできなかった。
    1809

    ichiei

    DONEマイクロコミックRPG『The Swamp You Die In』進行メモ
    出目に対応したコマ(イラスト)が自分に起こる出来事となる。コマに付属の質問に答えながら物語を進行する。
    ちょっと説明しにくいなあ。原作を見た方が早い、テキストを読まなくてもなんとなくわかるでしょうから。

    さらっとしてますが、リプレイには児童虐待や児童死亡の描写が含まれます。ご注意ください。

    ほんとうにほんとうにさくっと終わるものをプレイしたかった。と思ったら全然さくっといかなかった。
    でもこれぐらいの英語なら自動翻訳なくてもなんとかなるし。ネイティブでない自分にとって非常に見づらいフォントでしたけど。かわいい字体なんだけど癖が強くって。
    https://ive.itch.io/the-swamp-you-die-in
    『The Swamp You Die In』リプレイThere is peace in the SWAMP though the quiet is DEATH.
    ――Bret Harte

    page1:What brings you here3 (1D6):
    You find a mysterious map saving there's treasure in the swamp.
    What are you hoping the treasure could be

    ぼくんちのパパとママがつまんないことで言い争うようになってからもうどれぐらい経つだろう。
    けんかは嫌いだ。けんかが始まると、パパもママもぼくのことなんてまるで見なくなってしまうから。ぼくのことを透明なおばけみたいに無視して、すごく長いあいだ、お互いに汚い声と言葉で罵り合う。物が飛び交うことだってしょっちゅうだ。このまえなんかけんかが原因で僕の大事なマグカップが割れてしまった。大好きな樫の木のマグカップだったのに。こんなふうにして、いつのまにかいろんなものが壊れていくんだろうか。
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    ichiei

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    出目に対応したコマ(イラスト)が自分に起こる出来事となる。コマに付属の質問に答えながら物語を進行する。
    ちょっと説明しにくいなあ。原作を見た方が早い、テキストを読まなくてもなんとなくわかるでしょうから。

    さらっとしてますが、リプレイには児童虐待や児童死亡の描写が含まれます。ご注意ください。

    ほんとうにほんとうにさくっと終わるものをプレイしたかった。と思ったら全然さくっといかなかった。
    でもこれぐらいの英語なら自動翻訳なくてもなんとかなるし。ネイティブでない自分にとって非常に見づらいフォントでしたけど。かわいい字体なんだけど癖が強くって。
    https://ive.itch.io/the-swamp-you-die-in
    『The Swamp You Die In』リプレイThere is peace in the SWAMP though the quiet is DEATH.
    ――Bret Harte

    page1:What brings you here3 (1D6):
    You find a mysterious map saving there's treasure in the swamp.
    What are you hoping the treasure could be

    ぼくんちのパパとママがつまんないことで言い争うようになってからもうどれぐらい経つだろう。
    けんかは嫌いだ。けんかが始まると、パパもママもぼくのことなんてまるで見なくなってしまうから。ぼくのことを透明なおばけみたいに無視して、すごく長いあいだ、お互いに汚い声と言葉で罵り合う。物が飛び交うことだってしょっちゅうだ。このまえなんかけんかが原因で僕の大事なマグカップが割れてしまった。大好きな樫の木のマグカップだったのに。こんなふうにして、いつのまにかいろんなものが壊れていくんだろうか。
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    ichiei

    DONEソロ・ジャーナリング『You are a Muffin』進行メモ

    マフィン(ペストリーと書いた方がより正確か。サイコロの出目によってはマフィン以外のパン菓子となる)となってカフェを訪れる客を観察するソロ・ジャーナリング。
    マフィンには新鮮さ=FRESHNESSが設定されており、時間経過と共に新鮮さは失われる。よって「あまりに早く客に食べられてもちょっと悲しいが、放っておかれると美味しくなくなり、場合によっては廃棄されるので、それはそれで悲しい」という微妙な駆け引きが楽しめる。
    といっても要はただのマフィンです。気負わずプレイするのが吉。

    https://exeuntpress.itch.io/you-are-a-muffin

    参考:
    https://www.ejcra.org/column/ca_63.html
    『You are a Muffin』リプレイ!!
    このゲームにはどうやらミスがあるみたいです。
    ドリンクを選ぶとき「2D6」とルールブックにあるのに、ドリンクの種類は1~12の12種類。2D6だとどうしても1はないはずなのに。
    ですからこちらでドリンクオーダーは「1D12」に変更しました。


    ○ペストリーの種類を選ぶ
    1D6 (1D6) > 2
    「2. スコーン」に決定。

    私の名はクライヴ(Clive)。
    北米のとある街角のコージー・カフェ「kukuu」で作られたスコーンだ。
    もちろんイングランド式ではなくアメリカ式の手順を踏んで調理された。ハムとチーズをを挟んでいるからボリュームたっぷり。1つ食べれば十分な軽食になる。食感はざくざく。アメリカ風だから生地はちょっと甘めだが、ベーコンとチーズはちょいとしょっぱい。でもそのギャップがチープな美味しさを生むのさ。
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    ichiei

    DONEソロ・ジャーナリング『Alone on the Hitman Red Eye』進行メモ

    今日も『Alone Among the Stars』のhackです。
    KEIRE様が翻訳した日本語バージョンでプレイさせていただきました。
    Red Eyeってなにか元ネタあるのかなと探したんですが、自分の知識ではとんと思い付きませんでした。昔から赤い瞳は魔女の象徴らしいけど、たぶん関係ないよな。
    先に断っておくとHitmanではなくなりました。
    まあかめへんやろ。このまえプレイした『You are a Muffin』だってタイトルにマフィンがあるのに、実際のプレイではマフィンになれる確率は6分の1しかなかったし。


    https://tubatic.itch.io/alone-on-the-hitman-redeye

    https://keirenorobata.booth.pm/items/3929444
    『Alone on the Hitman Red Eye』リプレイ【キャラクター設定メモ】
    一人称:わたし。
    女性。年齢不詳。20代のようでもあり50代のようでもあり。夜行列車にも関わらず薄くけぶったサングラスをかけているので、表情は見えづらい。質素な服装をしている。旅行者にしては荷物は少ない。
    体格はかなり細い。棒のような印象。性的魅力はほとんど感じられない。特になんの印象も残さない雰囲気。
    名前は敢えて設定しない。名無しのオプ。


    【part.0】
    列車は定刻通り駅を出発した。
    ビズのはじまりにはまだ早い。わたしは車内の座席に身を沈めつつ、車窓を流れゆくブルーの夜景に目をやった。
    美しい。
    だが、それだけだ。美しさとわたしはなんの関係もない。
    3277

    ichiei

    DONEソロ・ジャーナリング『The Skeleton Diary』進行メモ

    死して残された骨が生前を語るソロ・ジャーナリング。
    本来は骨の一人称で執筆するべきなんだろうが「そのほうが自分にとって楽だから」という身も蓋もない理由でインタビュー形式になった。

    先もあとも考えずに書き進める、ライブ感たっぷりでお届けします。
    https://calliing.itch.io/the-skeleton-diary
    『The Skeleton Diary』リプレイ⦁ ※1D6 (1D6) > 5
    ⦁ femur
    ⦁ 大腿骨
    ⦁ かなりがっしりしている。おそらくは成人男性の骨。右。風雪に痛み付けられた節はあるものの、折れた箇所は見当たらない。
    ⦁ 骨は語りはじめる。
    ⦁ ♡9
    ⦁ outrage
    ⦁ 怒りに満ちた口調で大腿骨はこぼす。俺はまだ生きていたかったと。こんな野っ原で終わる運命ではなかったのだ、と。が、所詮はただの骨だ。天の神様には白い塊が無意味にふてくされているようにしかみえないだろう。
    ⦁ ♣4
    ⦁ your enemy
    ⦁ 骨は語り続ける。
    ⦁ 俺は敵に殺された。怒気を込めて宣言する。
    ⦁ はてさてどんな強敵だったことやら?
    ⦁ ♠3
    ⦁ laughing
    ⦁ 骨は急に笑い出した。どうやら笑っちゃうほどの強敵だったらしい。尋常ならざる存在を前にすると笑うしかないのは、人間も骨も一緒らしい。まあ骨だって所詮は元人間でしかないのだから仕方がないところではある。
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