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    Takumi

    @sun_stone_fe

    💍フォガパン パン受 アルディア ディア受
    FE3H ディミクロ

    ついったーは独りで壁打ち中。
    pixiv使っていません。
    作品の投稿はポイピクだけです。
    (過去のディミクロは再加筆してべったーからお引越し予定)

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    Takumi

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    フォガパン
    🍞の誕生日に二人きりの時間が過ごせないのが確定してしまった2人の話

    ※超短文。書きかけ打ち切りエンド。
    ※続きがありますが、生誕祭に間に合わないので途中までですが載せます。

    #パンドロ
    mandoro
    #フォガート
    #フォガパン

    戦場のハッピーバースデー パンドロは主君であるフォガートと恋愛関係になってから、誕生日は毎年甘い一夜を過ごしていた。
     そして今年もその特別な日が近づいてきたのだが……神竜リュールの元に集った各国の王弟やその臣下たちと共に邪竜復活阻止の為戦う日々を送っている現状では、フォガートと二人きりで過ごす事は難しいだろう。

    「せめて誕生日当日ソラネルに戻れたらなぁ」

     気の休まる一時を思い浮かべたパンドロはフォガートのぼやきに苦笑いをするしかなかった。
     神竜一行が拠点としている離宮ソラネルには各個人の部屋がある。滞在出来ればフォガートと一緒の部屋で誕生日を祝い、夜はお互いを求め合って過ごす事だってできるだろう。
     ただ、今は邪竜復活阻止の旅をしている真っ最中だしそんな時間がある筈が無い事は重々理解しているけれど……。

    「俺、一日中パンドロを愛していたいから……来年こそは絶対に二人で誕生日を迎えたいな」

     冗談めかすフォガートの言葉に思わず照れてしまったパンドロは頬を掻く。フォガートは二人きりの時間が減ってしまう事で不満を抱いているが、パンドロも誕生日を毎年二人きりで過ごしたい気持ちは同じだった。

    「それは俺も同じ気持ちだ。けど、今は世界の平和の為に戦っているんだ。今は我慢しないとな」
    「うん……解っている」

     パンドロの言葉に素直に頷いたフォガートだったが、やはりまだまだ納得はいかないのか再び俯き加減になってしまった。
     年相応な部分が覗けるその姿が可愛らしいと思い、自然と口元が緩んでしまう。だがそんな様子を茶化してしまえば余計に怒られてしまうため、パンドロは慌てて表情を引き締めると彼に向かって励ましの言葉を投げかける。

    「次の目的地は?」
    「訓練でソルム北からイルシオン方面だって言ってたな」
    「え?じゃあパンドロの誕生日にソラネル戻れないかも」

     母国ソルムの北にあるイルシオン王国は1年の半分近く降雪する寒冷地帯。1年中暑い砂漠地帯のソルムとは真逆とも言える国である。
     現在滞在しているソラネルと各国間は神竜の神通力で瞬間移動できるため移動に時間は要さないが、国内を行軍移動となると必然的に数日を要する事になるだろう。
    パンドロの誕生日に間に合わないかもしれない可能性に凹んでいるのか、先程まで嬉しそうに話をしていたフォガートの表情が曇り眉尻が下がっている。

    (フォガート、がっかりしているんだろうな……)

     誕生日当日にフォガートと二人きりで過ごす事が叶わない。パンドロ自身残念に思ってはいるのだが、それでもフォガートの落胆具合を見るにつけ逆に冷静になってしまった。
     来年であれば軍も解散しソルムに帰還しているかもしれないと思い至ったものの、その願いが叶うとは限らない。

    (フォガートに諦めて貰う……ってのは、この表情見たら出来ねぇよなぁ……)

     長年の付き合いで、一度落ち込むとなかなか元に戻らないというフォガートの性格をよく理解しているパンドロはどうしたものかと頭を悩ませる。
     だが悩んだ所でなかなか良案が浮かばないパンドロは暫しの間無言だったものの、意を決したようにフォガートに向けて口を開いた。

    「あのな……フォガート」
    「なに?」

     先程までの寂しい雰囲気はどこへやら、パッと明るくなった表情を見せるフォガートに心臓を射抜かれたような衝撃を覚えながらパンドロは視線を僅かに逸らしつつ言葉を紡ぐ。

    「誕生日に戦場で命懸けの戦いの真っ最中だとしても、俺はお前と一緒に居られるだけで構わないんだ」
    「パンドロ……!」
    「……だから、来月のフォガートの誕生日は二人きりの時間……つくろうな……!」

     照れ臭くて最後の方は声が裏返ってしまったが、どうにか言いたいことを伝えたパンドロはホッと胸を撫で下ろし安堵する。
     そんな様子を間近で見ていたフォガートの顔は徐々に綻び、嬉しさのあまり口元が緩んでいるようだった。

    「……約束だからな!」
    「あぁ、男に二言は無いぜ」

    (それに……俺がフォガートと一緒に居るだけで満足なんてのも本当だしな)

    心の中でそう呟くパンドロだったが、その言葉は絶対に彼には言えないと苦笑いする。

    (……とはいえなぁ……)

     幸い、今月末は休息日がある。来月も次の目的地でゆっくりする事は出来ないかもしれないが、その地で得られた時間を二人の時間に充てても良いだろう。

    「……さて」

     パンドロは気合を入れるために顔を一度ぱちんと両手で叩いた後椅子から立ち上がると廊下へと続く扉に向かい歩き出していくのだった。
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