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    オサハタ

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    オサハタ

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    付き合ってる半サギョ

    #半サギョ

     署に向かう途中で、恋人を見かけた。
     これから勤務の僕とは違い今日は非番のはずのひと。
     止められない悪戯心。
     それに従って物陰に潜んで、そおっと、後ろから肘を引っ張った。
    「オニィさん暇? なら俺と遊ぼうよ」
    言い終わる前に向けられた鋭利な視線は、目が合った途端拍子抜けしたように柔らかくなった。
    「お前か」
    「僕です」
    にぱ、と笑った僕にその人も──恋人である先輩──も、やれやれと呆れながらも目を細めてくれた。
    「どこ行くの?」
    「珈琲屋、お前の部屋にミルを置きたい」
    「ああ、言ってたね」
    扱い方は難しいが覚えればいつでも美味い珈琲が飲めるから、と楽しそうに語っていたときと同じ目元。
     先輩の淹れてくれる珈琲はインスタントですら美味しいのだから、そこからさらに美味しくなるのだろう。
    「楽しみにしてる」
    期待して、そう言ってから僕は、じゃあね、と手を振って署に向かうために別れようとしたんだけ、ど──
    「ちょっと待て」
    今度は僕の肘が引っ張られた。
     なんだろう、と思って、見つめた目に映るのは──
     どこか拗ねたような、むっとしてるような、真っ赤な、可愛らしい顔。
    「……俺以外の相手、に、あんなことするなよ?」
    ……あんなこと、とは──そうか、ナンパのことか。
     理解して、もう一度笑いながらむくれているほっぺたを撫ぜた。
    「しないよ? さっきのが最初で最後だ」
     あなただから、したんだよ。
     そう言ったら、眉間に寄っていた皺はすうっと消えた。 
    「そうか」
    ふふ、という小さな声と、子どもみたいに邪気のない笑顔。
     僕も笑って返してから別れた道。

     ──数時間後

     期待したとおりの珈琲の香りと、
    「おかえり」
    という、別れた時よりももっと明るくて柔らかくて愛おしい笑みに迎えられて──

    僕は、この人を好きになって、そしてこの人に好きになって貰えて本当に良かったと心底思いながら、その胸に飛び込んだ。


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    オサハタ

    DOODLE半サギョSS、ピクブラからの移動、ドチャクソに酔っ払った半田くんとまだ正気が残ってるサギョくんの話が好きなんだけどさ、って話

    【以下経緯(こっちの方が本文より長い)】
    ヘロヘロになってる半田くんが
    「さぎょう、さわりたい、したい、すきだ、さぎょう」
    って呂律の回っていない口調でぺたぺたに甘えてきてソファに押し倒されて、サギョくんも悪い気はしないというかそれなりに酔っ払ってるから
    「んー、ぼくもすきー」
    みたいな感じでぎゅうっとするんだけど、半田くんはもう正体を無くしていると分かっていて、この状態で致しても合意とはならないし自分が受け入れる側であっても強制姦淫になるなぁ、それ以前にこの人具合悪くしそう悪酔い的な意味で、とか考えているので
    「じゅんびしてくるから〜まってて〜」
    みたいなこと言って半田くんを寝床に誘導し、やや暫く己を落ち着かせてからそおっと部屋に戻り、目論見通りあどけない寝顔で眠っている半田くんに安堵しながら
    「他の人にこんなとこ見せたらダメですよ」
    なんて微笑みながらほっぺたにちゅうして自分も眠るやつ見たいママ 

    翌日サギョくんが目を覚ましたら半田くんがぎゅーっと抱き着いてて
    「どうしたの?」
    って聞いたら
    「……寝てしまってごめん」
    て悲しそうな声が聞こえたから
    「僕が寝かせたの、心配だったから」
    って半田くんの腕の中に潜り込むんだねサギョくんはね。

    ママー!!!!!!!!ママーーーー!!!!!
    宝物酒に酔って眠っている状態を、正体をなくす、というらしい、が。
    正体って、なんだろう。
    その人そのもの、素の姿、だとすれば、酔って本性が出ている状態こそ正体なんじゃないのかな。
    それを無くす?酔って?どういうこと?
    そんなことをぼんやりと考えながら眺めた寝顔はあどけなくて、柔らかくて、微笑ましくて、普段と全然違う。 
    正体を、無くす。
    正体、とは──
    もしかして、その人がその人らしくあろうとする、これが正しいとその人本人が信じ、取り繕う姿、だろうか。
    だとすれば、説明がつく、気がする。
    それが取り払われた、今。
    目の前に開け広げられている、この愛おしい寝顔は、許しのしるしだろうか。
    そうであるなら──
    「……他の誰にも、見せないでね」
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